那珂川をはさんだ鶏足山塊の御前山、井殿山を中心に公園区域になっています。 清流那珂川と御前山とのおりなす光景は、京都の嵐山に似ているところから「関東の嵐山」と呼ばれ親しまれており、那珂川はアユの釣場としても知られています。
八溝山系を形成する四つの山のうち、本公園が位置する鶏足山塊は、井殿山、津室山、高取山、鶏足山の小岳が縦走し、その北端を那珂川が流れ両岸は河岸段丘が発達し、地かく変動と河川の浸蝕による奇岩・奇石が見られます。
地質は、那珂川の第4紀沖積層により、その北部は新第3紀中新層金沢層群、南部は古生層鶏足層群に分断された地質を持っています。
この地域には暖帯性の植物が多く、特に御前山は植物の豊庫として有名です。これは江戸時代に所有していた水戸藩が留山として保護していたためで、樹齢300年以上のマツやスギが、自然の状態を保っています。
造林植物のうち特殊なものとしてケヤキとカツラがあり、明治年間にケヤキが約3万5千本、カツラが約1万本植えられたといわれています。
サカキ、イヌブナは山麓にもあり、温暖両帯の植物が混生しています。
主な植物は次のとおりです。
シシラン、キジノオシダ、ウラジロ、ヌリ、トラノオ、クモノスシダ、カタヒバ、ササクサ、マメヅタラン、ムギラン、ヒナラン、セキコク、ムカゴネコノメソウ、ギンバイソウ、リンボク、コミヤマスミレ、ギンリョウソウ、ヒイラギソウ、カタクリソウ |
この地域は特に昆虫相に一つの特色があり、生態系における極相をみせています。
御前山の山頂近くで夏にみられるチッチゼミの北限としても知られ、蝶は40種以上を産しています。
本県ではこの地区だけに見られるウラキンシジミ、ウラクロシジミの外、クロミドロシジミ、ウラゴマダラシジミ、モンキアゲハ、アサギマダラ、ミヤマカラスアゲハ、ムラサキシジミなど生理地理学上興味あるものも見られ、皇都川流域ではチヤバネヒゲナガトビケラ、エルモンヒラタカゲロウ、ムカシトンボ、ダヒドサナエ、ナベブタムシ、クリスジヘビトンボ、ガガンボ科昆虫などが特色あるものとしてあげられます。
荒沢不動の滝 |
藤倉の滝 |
皇都川とケヤキ林 |
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