七会村制施行100周年記念要覧 1989(平成元)年 3月
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今年は、お日様にあまり緑がなかった七会村ですが、今側は久しぶりの禰空.この青空を、大森製めん所の大森端一さんはだれよりも群こんでいます。(今日は乾くな)。火森さんはさっそく作業所に足を通びます。「耐つぶりでもなんでも紬物なくしておくわけにいかれえからな。今年の天気はひどかった。うちのめんは天Ⅱ大森靖一そば粉もしいたけも地物屋天日乾燥を繰り返す。さん乾燥を・一〜二Mくらいやって仕上げてつから、天気が悪いとなあ」。そう蘭いながら、犬森さんはめんを干す作業に入ります。忙しそうですねえ、お手伝いしましょうか?と聞いたら断わられてしまいました。パッパッと兄た眼には簡単そうですが、やはり素人ではだめなのだそうです。作業が一段落したところで、また詔天日乾燥がめんのうまさの秘訣方■一一評一垂酔岬四》■〃、己」一■盲r一言■』画旧■唯一■一一国君■■〕L-r-■「じいさんがこの商売始めて、わたしで二代目。自分の代になって三○年くらいたつかな。今はかあちゃんと二人でやってる。忙しくなるとじいさんも手伝ってくれる。一番忙しいのは、あれかな、お盆の前後かな。あとは蕪れだね。〃ご贈答剛に〃って箱で出る、つかいものにすんだわ。評判は、だいぶいいみたいです。県外からも注文がくるくらいだから。村でも宣伝してくれるし、近所の人が親戚に送ったりしてだんだん広まっていくんだね。〃食べるとしいたけの祷りがする〃って・荷われます。」。火森さんが作っている「しいたけめん」と元そば」には、うれしいことにど・一晴・采.い、壁平”・『]全て・曇‐|#え地物か使晶剣れでいます。「そば粉もしいたけも地物だ。うどんは国内産の小麦を使ってる。粉をひくことからすべての行程を自分のところ●eでやってます。製粉機にかけて、かく●●はんしたのを伸ばして切る。塩水でかくはんするんだけど、この加減でめんのできが決まってしまう。一器むずかしいところです」。粉と塩水としいたけ。本物の香りを引き出すために化学調味料は使いたくないと火森さんは高います。大森さんの作業所は塩子地区にあります。Ⅱ本の昔話に出てくるようなわかれ道の角に建っていて、通り過ぎる粉の耳にも、めん作りの背が聞こえてきます。何十年か前、このわかれ道でどちらに進むか迷っていた旅人の耳にもこの音は聞こえてきたに違いありません。庭先に干されているそばを兄つけて、旅の土産にと固っていった人がいたかもしれませんね。今年の蕪れも、この小ざな村でつくられた「しいたけめん」と「そば」はⅡ本のあちこちに届けられます。「ふだんでも朝の七時半から夕方六時ごろまでここにいる。忙しくなるともっとのびるかな。商売柄、旅行に行ったりすると必ずその土地のそばを食べて研究してくる。しいたけめんもそうやって生まれたものなんです」。雌後に今後の抱負を聞いてみました.『抱負。う〜ん、とくにないな……、というのはダメかい?」。めんⅢ様、素朴な器えが返ってきました。
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