常北町勢要覧 1983(昭和58)年 3月
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るため、経営改善指導や金融斡旋等の助成に 努めるなど、地元商店と大型資本との共存共 栄が図れるような商業基盤の確立をめざして います。 一方、町の商店街は国道一二三号線を中心 に、その他住宅密集地域に形成されています が、ほとんどの商店が経営規模が小さく近代 化が遅れていることと、県都水戸に隣接して いるため、買物客の流出が目立っています。 町では、購売吸収力の向上と商業活動のい っそうの振興を図るため、商工会組織の強化充 実に努めるとともに、専門店化・共同化など 消雪動向を見極めた近代化・合理化を進め、 地域に密着した小売店の確立を図っています。 ●町勢発展の強力な推進力 としてのエ業の振興を 町をとりまく社会経済情勢の変動によって、 基幹産業である農業がこれまでのような勢い を失いかけてきた昨今、工業は町勢発展の強 力な推進力であり、住民の安定した経済生活 を図るためにもその振興は重大です。 町では、若年労働力の定着と住民の所得水 準の向上をめざし、工業の開発導入に力を注 いできましたが、現在なお、男子労働力が水 戸市などへ流出傾向にあるため、工業立地法 に基づき工場適地に指定された西大堀地区へ の優良企菓の誘致を促進し、雇用機会の拡大 を図っています。 一方、昭和五十一年に二三億一千万円だっ た工業生産額は、五十六年には、四二億」ハ千万 円と大幅な伸びを示しています。しかし、一 部企業を除くと従業員二九人以下の事業所が 大半を占めており、近代化も立ち遅れている といった現状です。町では、住民生活の安定 に役立っている既存企業の役割を重視し、健 全育成を図るため、景気変動に弱い中小企業 に対してその体質強化、設備の近代化、経営 の合理化に努めるとともに、国・県の融資制 度の導入を進めるなど工業の発展に力を注い でいます。 写真説明= ○橙嶺化によって省力化さ れた養鶏場 ○常北町漁業協同組合章魚場 ○古内茶として名高いお茶 は町の特産品 ○近代化・合理化が進む町 の商業 ○町勢発展の一翼を担うエ業 1ア
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