広報ななかい No.176 1991(平成3)年 3月
7/8
くり 園公は、寺の庫裏に戻り詩会 の会を催している。 仏国寺の寺僧日莱上人の日 記によると、「この奥の院は岩 の高さ七丈余りのところにほ らがあり、そこに立沢なお堂 がある。そこまでは廊になっ て、上ると木立 滝より落ち るしぶきと水の流れなど 巌 上より望むその景の雄大さの 見事である」と記されており 当時の面影が浮ばれてくる。 庫裏に帰った光園公は詩の会 を開き、既にここを訪れてい ㊨審○㊨㊤崩〉① 最長寿 白寿を祝う 綿 引 ク ツさん ㈹才 塩子塙の綿引タツさんが、 このほど九十九歳を迎えそれ を記念して、孫達が〝白寿の 祝″を催し、親族をはじめ岩 下村長などを招待した。 純白の喪巾に白羽織姿のタ ツさんは、ピンクの花束を贈 られ終始ニコニコ顔、村長の 祝辞に耳を傾けていた。 タツさんは、明治二十六年 二月栃木県益子町に生まれ、 ′し、 る心越禅師の諸に対し、感慨 をかみしめるように、禅師の 詩句をふまえながら、表現し 光周らしい詩をよんでいる、 光図会の詩 次心地禅師 下に看る水流れて巌谷深きを 甘露満山無惇色 銀 飯三輪 ( 済…教士し心 腹;殿像ざ越 段;海 を禅 た 潮礼た師 り 著す の る 仏 下看水流巌谷深 み 仏国礼普院大 詩し国 韻主に がんこくふか 部 じ かんろ麦んぎん すいしょく な 甘露満山 惇色 無し 慈雲法雨大悲心 じうんほううだいひこころ 慈雲 法雨 大悲の心 (解)白い水しぶきが響き、さ ながら海の彼の音のようで ある、その昔は観世音の説 法に似て聞える。下を看る と水は流れて巌谷である。 甘露が全山を包み、衰微の 様は見られない、雲のよう に仏の大悲の心につつまれ た露地である。 ……と読んでいる。 こうして仏国寺に於ての詩 大正初期に結婚して以来、八 十年近く本村に住んでいる。 四人の子供に十五人の孫、 八人の曽孫に恵まれ幸せに暮 らしている。 最近まで毎日の出来事を日 記に書くほど元気で、当日も お祝いの出席者全員に、自作 の 「たすき」を贈って達者ぶ りを見せていた。 平成2年度七会村国民健康保険特別会計 平成2年度七会村国民健康保険特別 補正予算事業勘定(第3号) 会計補正予算(施設勘定第3号) (歳 入) (単位:千円)(歳 入) (単位:千円) 款 補正前の額 補正額 計 補正前の額補正額計 収入175,015△9,578165,437 3 匡Ⅰ庫支 出 金 81,632 △3,889 77,743 出金1,9243022,226 金36,54329,99666,539 7 絶 入 金 10,002 金13,25547413,729 8 操 紘 金 13,280 9 諸 収 入 329 債2,800△1002,700 計2礼18521,094252,279 (歳 出) (単位:千円) 款 補正前の顔 補正額 計 (単位:千円) 款 補正前の額 補正額 計 1稔 務 費 8,578 133 8,711 1線 番 費 120,304 △1,384 118,920 2 保険 給付費 115,220 △2,937 112,283 3 老人保健拠出金 39,135 838 39,973 2 医 業 費 79,347 22,472 101,819 6 基金頑立金 , , 8 諸 支 出 金 7,764 580 8,344 3 保健施設費 5611 5617 歳 出 合 計 231,185 21,094 252,279 歳 出 合 計 173,亜8 △ 789 172,699 を残した光閻一行は元禄十一 年(一六九八)四月二十日仏 国寺を後にして、隣村高野村 (現在の錫高野) へと足を運 び 「出仏国寺過高野村山家」 と題して詩を読んでいる。 このように、水戸光囲公と 心越禅師が参詣し、詩句まで 残した仏国寺は、私達の村と しても、文化上、貴重な寺で はないかと思われます。 (参考資料) 地名辞典、郷土誌資料事典 歴史事典、義公漢詩集、常 山文集 丁
元のページ