広報かつら No.356 2000(平成12)年 1月
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えと 十二支の五番目の干支である 辰(たつ)は、十二支中のただ 一つの空想上の動物です。一般 には「竜」と書き、「タツ」また は「リユウ」と呼ばれています。 竜の伝説は世界各地に分布し ており、さまざまな形で伝えら れています。 その姿は、おおむねへどやト カゲのような体に、角をもった もうきん 猛禽類か猛獣の頭、それに翼を 組み合わせた形で措かれていま す。また、竜の性格や役割も、 悪役になったり、神聖な動物と して級われたりと、地域によっ てさまざまです。 十二支中唯一の 空想の動機 今年は辰年 .( 日本では竜は神聖視されてお り、古代神話にも竜が登場して 英語やフランス語ではドラゴ ン(dragOn)と呼ばれる竜。ヨー ロッパの神話では、暗黒の化身 のように扱われ、英雄や神々に 征伐される話が残っています。 インドでは、竜はヘビを神格 化した半蛇半神として扱われて います。雲を呼び、雨を降らせ る力があるとされ、雨によって 五穀豊穣をもたらすと信仰され ています。 中国では竜は際、、亀 とともに四霊と呼ばれていま す。竜ほ淵にすむ神秘的な動物 で、水や雨に関係するとされて います。また、竜は天子のシン ボルとされ、天子の顔を竜顔な どと表現していました。 水や雨をつかさどる 龍神・水神のシンボル ( 「竜」 のつく言葉では、「竜 頭蛇尾」「郡部広野「登竜門」 など、中国の故事に由来する言 葉がよく知られます。 「登竜門」は、黄河上流の急 流の峡谷、竜門をのぼりきった 魚が竜に変わったという伝説か ら、成功への一歩となる難関と いう意味があります。 辰年にあやかって、今年は難 問を突破し、飛躍の年にしてい きたいですね。 います。 『眉宇記』と『日本書紀』に うぷや は、トヨタマヒメの産屋での変 身をヒコホホデミノミコトが見 るくだりがありますが、古事記 では襲鄭のワニになったとあ り、日本書紀には「竜となりぬ」 と記されています。 また、竜は雲を呼び、雨を降 らせる神として古くから信仰さ れており、日本各地に龍神-水 神として残っています。 躍進する年へ 国連を乗り越-鼠て (19)
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