広報かつら No.343 1998(平成10)年 12月
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少年少女時代の体験学習 坪地区公民館長 大 越 功 「目陰だんきち」 「凸凹ク ロベー」 「あゝ神風特攻隊」 ---これは小学生の頃、路 上で紙芝居を見た題名であ る。五十数年たった今でも、 頭のかたすみにおぼろげなが ら記憶に残っている。 一つの題は、三裔位のシリ ーズもの、「さて、このつづ きは次回のお楽しみ」と、話 の盛りあがったところで、第 一巻の終わり。子供心をよく とらえた幕切れである。これ は、紙芝居のおじさんの巧み な話術と同時に、商法だった のかも知れない。 だ その日の潰し物が終わった 頃には、口にほおばった軟弱 なイモアメもとろけて、集ま った子供達の口元の白い粉だ けがお土産となって解散とな る。 正味十五分位の寸劇ではあ るが、目を輝かせ、耳をそば だたせて集中し、感動したも のだ。 今思うと、当時は物のない 時代、TVなどもない文化の 乏しい時代。今日とは比較に ならない格段の差はあるにせ よ、時代のずれとは無関係に、 その人その人の少年時代の体 験の数々は、多少なりとも人 格形成の基盤をつくる一コマ になっているのではなかろう か。 体験の内容によってはマイ ナスの面もあろうが、経験す ることによって、血となり、 肉となることだと思う。 私にとって少年の日の思い 出「紙芝居」は、人の話をか ぐ掛ぐ・感動するといった点 が、その時養われたような気 がする。 新図書館を一巡して、帰り 際テーブルの上に、紙しばい の読み聞かせ「あすなろ」ボ ランティアチームの活動のチ ラシが目にとまった。 今、まさに映像の時代、人 は受け身の一方、反射神経や 過敏生が乏しいというか、無 il、 「‾民話と絵」杯地区公民館 感動のまま、ただ眺めている といった感じである。 紙芝居となると、人と人が 向きあって、そこには血の通 った交流、立派な体験学習と なり、すばらしいことだ。 話題変わって、私の所属す る「坪地区公民館」では、こ の数年、年一回ではあるが 「民話を開く会」を継続して 行っている。 本村に残る民話(昔話) や 伝説を聞く。この道の権威者 徳宿邦忠先生を講師に招い て、親子ふれあい教室を実施 している。 民話や伝説は、私たちの祖 先が生んだ素朴な文芸で、貧 困な困難な時代にも耐え、長 い年代にわたって支え励まし つづけてきた貴重な遺産であ る。 私たちは、このふるさとの 民話と伝説を受けつぎ、次の 時代に伝える義務がある。こ れからも長く、人びとの心に 生きつづlナるようにしたいと 田かゝつ。 中央公民館でも「ウィーク エンド コミュニティスクー ル」「ふるさと少年野外教室」 など多彩な体験学習を実施し ている。 少年少女時代のよい思い出 をつくるために、また、生涯 学習へと繋げるためにも、積 極的な参加をさせたいもので ある。 写真は「民話と絵」 話を聞いた後、心に強い印 象を受けた場面を即座に「イ メージ画」に発展させたとこ ろです。 岩船地区公民館だより 館長 秋山 眞之 「親子ふれあい教室」 学校五日制に伴う第四土曜 日に、青少年教育の一環とし て、「親子ふれあい教室」を 奇数月に開催しています。 この教室では、親子の協同 作業を通して、親の経験と生 活の知恵を子どもに伝え、親 子の会話から相互理解を深め ることをねらいとしています。 今までの実施内容は、五月 の「科理」七月の「工作」九 月の「フラワーアレンジメン ト」そして、十一月には地域 のお年寄りとの交流をかねて 「そば打ち」が行われました。 この「ふれあい教衰亡には、 幼稚園児から小学生まで、毎 回多くの方が参加され、発し みながら創造や完成の喜びを 味わっています。また、ここ .■ノ■ ′-\ で学んだことを家庭で実践し て、家族の一員としての自覚 を高めるのに役立っています。 これからの予定としては、 一月に「書き初め」を、二月 に「映画会」を企画して居り ます。何とかせわしい毎日の 中で、親子の鮮をより強くす るために、皆様の参加をお待 ちしております。なお、お子 様だけの参加も歓迎していま す。 D料理教室(五月) q生け花教室(九月)
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