広報かつら No.332 1998(平成10)年 1月
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を探しあてることがあります。 以下、マーシ所長との質疑 応答。(抜粋) Q‥センターで働くボラン ティアは有償ですか。 A‥バス代、昼食代程度の支 給だけです。 Q‖運営費金について、その クライアントのこどもたちか らの援助はないのですか。 A∵…‥。(暫く考え込む) ロンドン周辺の都市部住人た ちにとって、こどもたちは大 学に入るころ、親から精神的 にも経済的にも独立します。 親との同居も少ないです。そ (高齢者福祉施設) トムソン・デイケアセンター ノqイギリス 「 して親たちも年老いたときに は、こどもから独立していて 経済的にこどもに頼りません し、期待もしません。地方に いけば子が親を面倒みるケー スもありますが……いとこや おじ、おばといった血縁者の 鮮は稀薄になっているようで す。また英国では自分が高齢 者になったときに(国に対し て)自分はケアされるべき権 利をもっているのだと考えま す。ですからクライアントの こども遠からの援助という考 えはしません。 Q=将来の高齢者福祉のあ りようは。 A‥私は、この仕事が精一杯 で英国全体のことはその専門 家が回答すると思いますが… 。一般的に在宅看護へと流 れているようです。高齢化に 伴い、英国では老人性痴呆症 (アルツハイマー) が問題と なっています。 質疑応答後、センター内を 見学し、クライアントたちと あいさつ程度のコミュニケー ションをはかり、訪問を終え る。 0エルジン・デイケアセンタ ー訪問 定員30名 営業は月曜日〜 金曜日(9時〜17時) スタ ッフ8名 施設‥食堂、娯楽室、バス ルーム、美容室 朝夕、送迎を行い、曜日ご とにスケジュールを決め、高 齢者のデイケアにあたってい る。運営はやはりエイジ・コ ンサーン (ボランティア団体) である。 2、農家体験交流(ドイツ シェルナッハ町) ①町役場表敬訪問 町長 フランツ・リンドナ ー氏による行政政策(ガイダ ンス) 町面積 3992ha 人 口 5200人 現在の土地構成比 農業地帯 55% 森林地帯 35% 住宅・営業圏 10〜15% 農業から工業へ産業が移行 している。 1960年 農家数㈱戸 1997年 農家数175戸 近年の地元整備事業(緑化 や道路、教育環境整備他) の 成功や産業振興により若者達 の人口増加が日立ってきてい る。 以下、質疑応答(抜粋) Q‥移住してきた人達の住 居間題は。 A‥1984年以来、住・ ( 労・学には手当てをしている。 特に住宅はこの10年間で㈱ 戸建てている。住人も若い人 が多く、町の人口の内、18歳 以下は24%、75歳以上は8% である。 Q‥なぜ、農家が減ってい るのか。 A‥175戸の農家のうち、専業 農家5戸、兼業農家170戸。兼 業農家の中でもグリーンツー リズムを行っているのは弱戸 です。離農の原因としては、 労働の割に収入が少ないこと と、近年のこどもは早いうち からスペシャルな教育・技術 を受けているので、他に就職 するケースがあったり、そし て嫁の来てが少ないことがあ るようです。 Q‥グリーンツーリズムの 補助は。 A‥(宿泊者のための)家の 改築費35%、金額では一千5 百万円を限度に禰助。ただし、 10年間はグリーンツーリズム として使用することを条件と します。 Q‥グリーンツーリズムの 採算と資格は。 A‥年間120日の稼動でOK。 資格は特別必要ないが、ベッ ド数が8以上だと法規制(建 築物として)がある。 ②有機栽培農家訪問視察 経営者 ラウフエッカさん 経営内容 17ha 野菜 約35種類(フルーツ は栽培していない) 70%は直売(自由交渉価格) 30%は大手販売先へ販売し、 農協は利用せず。3名の家族 (夫、妻、娘) で耕作。 繁忙期には4〜5名のヘル パーを頼む。ビニール栽培も 行う。有機栽培(許される範 囲で消毒薬や化学肥料を使用) により販売価格は通常の2〜 3倍になり、人気があるので 50〜170血の遠方からも購入に 来る。売上 年35〜50万マル ク (日本円三千五首万〜五千 万円) ③農家民泊及び農作業体験 4班に分宿 Ⅰ シュデルバウア一家 Ⅱ ゼルネラ家 Ⅲ フィラー家 Ⅳ パウリック家 それぞれの家に日本からの 手土産持参にて、コミュニケ ーションをはかるとともに、 早朝の農作業(酪農含む)体 験。 ④農協視察 オスハント氏の 案内(町議・農協職員) 農協 皿年程前にライフワ イゼン氏が始めた。 (11)
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