広報かつら No.324 1997(平成9)年 5月
8/12

看護の心をみんなの心に 健康な人ほど 「看護」を自分とかかわりの うすい世界のことだと考えがちです。でも、 ●看善の日の由来 フローレンス・ナイチンゲール (1820~1910)は、クリミヤ戦争下 の野戦病院で多くの人命を救った 近代看護の創始者です。5月12日 はナイチンゲール生誕の日。「看 護の日」はこの日にちなんで平成 3年に制定されました。 だれもが出会う「看芦 生まれてから老いて死を迎え るまで、わたしたちは看護との かかわりを持たずに過ごすこと はできません。病気になること もあれば、けがをすることもあ ります。多くの人が看護された 状態のなかで誕生し、看護のも とで息を引き取ります。弱い状 態のだれかを支えるという看護 の行為は、わたしたちの社会の 婆にも似ています。 「看護の日」は、病気やけがに 苦しむ人に温かく手を差し伸べ るやさしい心を一人一人が考え る日です。相手の悩みや苦しみ を肌で感じ取り、なんとかした いと思う気持ちが「看護の心」 そんな心配りを、大人も子ども も、男性も女性も、広く分かち 合うことが大切なのです。 看護への勇気と心構え 看護は、病院で行われるだけ のものではありません。家庭で も看護を必要とする人が増えて います。 二十一世紀初めには、四人に 一人が六十五歳以上のお年寄り ●ふれあい看護体験 一般の方々に医療施設で看護を実 体験していただくのが「ふれあい看 護体験」です。患者さんたちへのお 世話を通して、看護や人の命につい て理解を深める機会としてもうけら れました。 これまでの体験者は全国で約2万 5千人。看言蓋に関心のある方ならど なたでも参加できます。受け入れは 看盲菱週間期間中のほか、看護や福祉 の仕事を志す高校生を対象に夏休み に行う施設もあります。詳しくは各 都道府県の看護協会にお問い合わせ ください(㈱日本看護協会 ℡83- 340ロー0696)。 一「看護の日」ポスタI 要になったとき、「どうしたらい いか分からない」と立ち尽くす だけでは、何も解決できません。 「看護の日」の今年のメッセ ージは、「看護は勇気」です。 勇気を持って看護に向き合い、 看護についての理解と知識を深 めることは、あなたにとっても、 きっと役立つはずです。 という本格的な高齢 社会が訪れます。そ れは、すべての人が やがて看護する立場、 あるいは看護される 立場になり得るのだ という現実を示して います。自分の両親 や配偶者に介護が必 (8)●

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です