広報かつら No.322 1997(平成9)年 3月
7/12

高齢者の交通事故 シートベルトはあなたを守る命綱 日本は21世紀の初めには、およそ4人に1人が 65歳以上になるといわれています。世界に例がな いスピードで高齢化が進んでいます。 そのような状況から、65歳以上のお年寄りの交 通事故の実態も深刻です。 平成8年中の、65歳以上の交通事故死者数は3, 145人で、昭和54年の1.95倍となっています。全 死者数の増加が1.17倍ですから著しく高いといえ ます。また、人口10万人当たりの交通事故死者数 を見ると、70歳以上の高齢者層がほかの年齢層と 比べて、際立って高い数値となっています。 年齢層別人口10万人当たりの死者数(平成8年) 平成8年中の交通事故状態別死者数で、最も多 かったのが「自動車乗車中」です。4,289人で、 これは交通事故で亡くなった人の実に43.1%を占 めています。 平成8年中の状態別死者数(構成率%) 15歳以下 16~19歳 20~24歳 25~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳 75~79歳 80歳以上 依然として問題になっているのが、シートベル トの着用率です。平成8年中の自動車乗車中死亡 事故のうち、シートベルト非着用率は69.9%を占 めています。「面倒だから」「すぐ近くまでだから」 「窮屈だから」などの理由でシートベルトをしな いのは、命を粗末にしていることになります。運 転席、助手席、後部座席を問わず、車に乗ったら 必ずシートベルトをする習慣をつけましょう。 平成8年中のシートベルト着用有無別死者数 不明 (構成率%) 0 5 10 15 20 25 30 なぜ、お年寄りの交通事故が多いのでしょ 個人差はあるにせよ、若いときより確実に体力は 落ちています。視力、聴力、運動機能の衰えなど は否めません。瞬時の判断力や反射神経は鈍くな り、 でこのようなことを、常に意識しておくことが大 切です。 また、高齢運転者は、市区町村や関連団体など で行う参加・体験・実践型の交通安全教育に参加 しましょう。運転適性診断も積極的に受けるよう にすれば、自分の運転適応能力が分かります。余 裕のある運転は、交通事放防止にもっながります。 高齢者交通安全マーク 昭和63年に総務庁が 選定。このマークを付 けた自動車、バイク、 自転車を見かけたら、 一般ドライバーは特に、 思いやりとゆずりあい を心がけましょう。 (7)

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です