広報かつら No.322 1997(平成9)年 3月
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「容器リサイクル法」が4月1日からスタートします。これは、一般廃棄物の約 6割を占めている容器や包装材(容器包装)を、市町村、事業者、そして消費者 の3者が、それぞれ責任を分担し合い再利用していこうというシステムづくりを 目指すものです。年々増え続けるゴミ 。このごみを減らすには、消費者であ る皆さんの力が必要です。市町村の行う分別収集に協力する、不必要な容器包装 を避ける、リサイクルされた商品を選ぷ……。今日からさっそくつなげてみませ んか、リサイクルの輪.′ ※容器包装リサイクル法……正式には「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」といいます。 わたしたちがふだん、当た り前のように捨てているごみ。 一人が出すごみの量はちっぽ けでも、これを日本中合わせ たらいったいどれくらいにな るでしょうか。平成五年庭中 に、家庭やオフィスから出さ れた一般廃棄物(ごみ) の排 出量は約五〇三〇万トン。あ の大きな東京ドームの約百三 十五杯分にもなります。しか も、総排出量は年々増え続け ています(図参照)。 あと八年でごみの 処分場はいっばい 排出されたごみは、焼却や 埋め立てなどさまざまな方法 で処分されます。これまでは、 ほとんどが焼却後、埋め立て 処分されてきました。ところ が、処分場の確保は年々、難 しくなってきており、最終処 分場がごみを受け入れること ができる残りの年数は、全国 平均で八年あまりに迫ってい ます (図参照)。 あとたったの八年。もし、 このままごみが増え続けたら、 二十一世紀の初めには、ごみ ・∵・, を捨てようにもどこにも捨て られないような社会がやって きてしまうのです。 ごみの六割を占める 容器包装 いたる所ごみだらけ。そん なまちをつくらないためにも、 わたしたちは毎日出すごみの 量を減らさなければなりませ ん。また、限りある資源を守 るためにも、発生したごみを 再び資源として生まれ変わら せること リサイクル■ が必要です。 わたしたちが出すごみには どん七ものがあるか……飲料 の容器、食料品や商品の包み 紙、よく見ると、毎日はとん ど同じようなものばかりです。 実はこの容器や包装材 (容器 包装) が、一般廃棄物の約六 割を占めているのです。一般 廃棄物のリサイクル率はたっ たの八% (平成五年)。これ らがきちんとリサイクルされ れば、ごみの排出量は必ず減 るはずです。 リサイクル社会を支える 消費者の大切な役割 ごみの減量化を進めるため、 いかにしてその多くを占める 容器包装をリサイクルしてい くか、また、社会の中にその システムをどうやってつくっ ていくか。これを定めたのが、 四月一日から本格施行される 「容器包装リサイクル法」 で す。 容器包装リサイクル法は、 家庭などから出される容器包 装について、リサイクルの過 程でかかわってくる「消費者」 「市町村」「事業者」三者の果 たすべき役割を明確にしてい ます。市町村には「容器包装 のリサイクルを前提とした分 別収集を行う」責任が、また 事業者には「容器包装廃棄物 を再び商品の原料や素材に生 まれ変わらせる (再商品化)」 責任があります。そして、消 費者には「市町村の行う分別 収集に協力する」 ことはもち ろん、ごみになるようなもの を購入したり家庭に持ち込ん だりしない、リサイクル品を 積極的に使用するなど、いわ ばふだんの生活様式を見直し ていくといったことも求めら れているのです。 (4) 税金を 納めて潤う 我が暮らし 峯島 厚(桂中3年)
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