広報かつら No.300 1995(平成7)年 3月
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干柿を作りてぷ日も莞て並べ吊 せしに残り陽か、る 大森 久子 からす瓜の実は赤々と薮に垂れて祭 りの屋台の電球のごとし 高堀よしの 卒寿すぎ古希を趨したる母娘なれど とは しみじみ辛き永遠の別れは 佐川 あや 杉山みち子 母と言ふ大いなる胸亡き今は心の中 に風穴のあく 宮本ふみ江 シクラメンの燃ゆるが心にふれたれ ぼ力わききぬふきぎゐし我は 山形 式砂 聴いごとは娘の良縁と書きて真夜を 写経一枚成し終へにけり 渡辺千妙子 捨てられし仔猫にやあらむ畑の革引 きゐる吾にすり寄りきたる 締引 栄子 琴継ぐ砥僻〝里は静かにて赤城の 山はもみじ色増す 芭蕉の句読みつ、揚潜 れをいやす「岳」の温 らのみこしのひときは旦且つ 石井きぬ子 青柳 雨蛙を超大に造りてかつぎゆ かつら文芸 つゝ樵の疲 く 覇し京 娘】子 盤(7)嘉蓋広報かつら 3月号慕

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