広報かつら No.298 1995(平成7)年 1月
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種村の皆様明けましておめ でとうございます。 本年も住みよい桂村をつく るため、皆様と共々に精一杯 取り組んで参りましょう。 昨年は高塩多照の夏となり、 一昨年とは裏腹に米の大豊作 をみました。加えて新ラウン 新年あけましておめでとう ございます。 昨年は、変化と発展の激し い時の流れに、個人の生活も 具体的な影響と対応を迫られ た一年でした。 教育についても、村教育全 般の活発化をはかりながら、 桂村農業委員会長 小 林 弘 種村教育委員長 加藤木徳一郎 ドの決定により、今年から向 こう六年間避けられない米の 輸入が続く結果となってしま いました。 日本人の生命を支える米の 市場を見詰め判断の上に立つ とき、農村革命が爆発する暗 が遂に到来したと私も判じと れます。若い農業後継者が勇 断と力を持って大型経営や法 人組織化を図り、自らを守る よう、若い原動力に大きく期 待を寄せるものです。 農政の最先峰を行く私ども 農業委員会も時に遅れないよ ト 学校教育の改革が順調に定着 するよう努力して参りました。 残念なことは、個性尊重と、 自ら学び努力する、心豊かな 児童生徒の育成を重点に、新 しい教育の歩みを始めたにも かかわらず、全国的に、子ど もを取りまく痛ましい事態の 発生を見たことであります。 私たちはこのことを重く受 けとめ、慎重に、且つ速やか に、実効ある対処をする決意 を固めております。このこと については、行政・学校・家 庭そして地域も、お互に知恵 う大地に踏ん張り、二十一世 紀に向かってこの時期を乗り 越えて行かなければなりませ ん。 本年一月は任期満了となり 改選されますが、新委員も自 主独立の若い農業後継者を育 てるべく鋭意努力を重ねられ ることをご期待申し上げ年頭 のご挨拶といたします。 と力を出し合い、心の豊かな 社会の構築に努めなければな らないと考えます。 幸い本年は、心の豊かさを 醸成する生涯学習の具体的推 進と、心のよりどころとなる 民俗資科館等の建設も進めら れます。村民の皆様にも、こ れらに深い御理解のもと、協 力と御参加をいただき、お互 いに実り多い一年となります よう、.心からお靡い致しまし て年頭の挨拶といたします。 どうして私だけ歩けなく 生んだの…… 黙って下を向く 母にわたしは…… 「ミラクルLを読んで… 茨城県知事賞 五位渕 真美さん 種村阿波山、五位渕真美さ ん(県立常北高一年) の作品 「ミラクル」を読んで……が 茨城県高等学校教育研究会図 書館部(部長小松一郎県立那 珂高校長) での読書感想文で 貴優秀作品となり、11月8日 ㈹、茨城県民文化センター大 ホールで開催されました第28 固茨城県読書振興大会の席上、 高等学校の部で栄ある茨城県 知事貸を受賞いたしました。 『すばらしい書物に出合った 後の心の充足感は、何にもま して大きいものですし、また、 思考力を高めてくれるとか、 知識を与えてくれるとか、読 書には種々な効用も伴います。 そういうことから、読書は食 も知的で有意義な余暇の過ご し方と考、えられます。読書の 楽しさを知り、その楽しさを 得れば得るほど、生活は潤い、 ( 人生が潤うのであろうと思い ますごと小松先生がお話しさ れますように、本が友達だっ た真美さん。明るいご両親、 ハンディに堪え常に前向きで 頑張り崖の真美さんの作品の 行間にこめられた思いが…心 が刻まれる「ミラクル」を読 んで、をご紹介します。 ◇ ◇ ◇ ◇ 幼かった頃、外で遊べない 私は本が友達だった。その本 も童話ばかり。童話は、夢が あり、私の心をときめかしてく れた憲同校生になった今も、か っての子供達へ贈る童話「ミ ラクル」 にひかれた。 この本の著者、辻仁成は、作 家でもあり、詩人でもある。 それに、なんとロック歌手で もある。「ミラクルLの他にも 多くの本を出版している。 この物語は、アルという大 人が昔の少年期の頃の出来事 を語った話だった。ただ、ただ 母に会いたい一心で捜した、 アル。本当は死んでしまった 母を、父は「生きている、雪 が降れば母に会えるL。という 嘘をずっと息子についていた。 だから冬には、南へ南へ移動 して暮らしていた。そんな父 (5Pに続く) 発広報かつら1月号讃凝(4)謹
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