広報かつら No.240 1990(平成2)年 3月
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猿(7)冤罪広報かつら 3月号室黙諾※義沫※墨※謀議嵩謹認諾裟鑑洋詳窪耗韮試練峯課業鑑軍業謹誤答 あ〓 ものばかり食べていると顎の骨 の発達が悪く、歯並びが乱れて きます。その結果、歯の清掃が うまくいかなくなり、歯周炎が 増えていると報告されています しそう その歯周炎の庄状の一つに歯槽 のうろう 膿漏があります。これは、歯と のう 歯茎の間にポケット状の嚢がで うみ き、そこに膿がたまるものです 歯の病気といえば、もう一つ 忘れてはならないものに虫歯が あります。いまでも子供の九割 以上にみられる虫歯ですが、最 をとらなくなっているよ うに思われます。 歯の寿命を延ばす 子供のころに軟らかい いま、硬いものを噛めない子 供が一二%、よく噛まずに丸の みしてしまう子供が一四%もい るといわれています。 確かに最近は、タクアン、サ キイカ、生のニンジン・セロリ などの歯ごたえのある硬い食物 飽食時代の 栄養不足 墨几じ か せん。自分の歯で食事をしたほ うが何でもおいしく食べられ、 老後の生活を豊かにすることに も役立つでしょう。 虫歯でボスの座を失った猿 動物では歯が丈夫かどうかが 直接、生存競争に影響します。 ある猿のグループで、ボス猿 が犬歯に虫歯をつくってしまい、 ものがよく噛めなくなったら、 途端にボスの座を追われてしま ったのです。しかし、この猿に 近ではやや減りつつあります。 逆に歯周炎が増えつつあり、そ のうえ若年化の傾向となってい ます。これが中年以降の歯の脱 落に大きな影響を与えています。 わたしたちの歯は、五十歳で 五本、六十歳で十二本、七十歳 で二十本も抜け落ちます。いま や平均寿命が世界一になった日 本人ですが、歯の寿命のほうは 残念ながらほとんど延びていま とまべち 東京家政大学教授 (公衆衛生学専攻) 苫米地 孝之助 歯の治療をしてまた噛むことが できるようにしたところ、再び ボスの座に返り咲いたという面 白い話があります。 歯の清掃にも役立つ 硬い食物は、顎を発達させる だけでなく、歯の清掃にも役立 ちます。 学校給食でも、過に一画から 二回硬い食物をだして、子供に バーグやオムレツなど軟らかい ものばかりを食べきせないで、 タクアンやサキイカ、生の野菜 といった歯を丈夫にする食品に、 もっと目を向けてほしいと思い ます。 カミカミ運動をさせてい るところも現れてきまし 。 お母さん方も子供が好 きだからといって、ハン 雁帰る虚空の端をひたすらに 金長 渓夫 笹鳴や首塚いつも日当らず 桐原 肇 風車廻りてなごむ野の仏 清水 達也 寺山に植ゑる杉首伏せてあり 仲宮 亀次 園芸誌頼りの接木ままならず 小林 忠之 岸寄して帰りの人か夜の庭ゆ鮎 をわけむといふ芦のする 広木葉津乃 青空も雨の青も風もときどきに 心寄せみる厨の窓ゆ 渡辺千妙子 竜神峡に秋の色探し散歩道行く 吾の肩を打つは栃の実 線引 栄子 鮎と鮭と食べてと遠く住む娘よ りの送金の文をくり返し読む 山形 式妙 一筋の燈昇れるゲート場揚たぎ る鉄瓶を老いら囲みて 宮本ふみ江 ′■lヽ かつら文芸 「またくるね」と幼孫は靴をはきか けてげんまんをせり小指の温し 杉山みち子 合格の祈額をこめて打ちならす 大太鼓み堂の孫に響き釆 佐川 あや 櫛の棄の散り積りたる納屋の前 書も寂しく秋の雨降る 桜井 肇 わが寓歌は堆けれども続けたし 師の哀歓の短歌に魅せられて 高堀よしの 歓喜する民衆の斡はこだまして ベルリンの壁は倒されゆきぬ 大森 久子 力強さやさしささらに雅味ある ことうペな をよき書とふ師の言を肯ふ 石井きぬ子 二十年連れ添ふ夫に背信の気配 を覚ゆ会話の端に 猪野一江 何も彼も億劫となる病むわれに よみ 黄泉への旅は近づきつつあるか 小林 息之 以上文化協会文芸部会員作品

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