広報かつら No.114 1978(昭和53)年 7月
3/6
ヽ 、b つ ・刀 報 (3)昭和53年7月20日 広 第114号 欧州各国の対日観を組織的に把 握するため外務省は、イギリス、 フランス、西ドイツ、イタリア、 ベルギーの五カ国においてせ論調 査を実施した概要をお知らせしま す。(Qは設問) Q- 日本に対する知識 五カ国とも「一番良く知ってい る国」は、米国が圧倒的であり、 いずれも六〇%を超えている。「 わが国の人口 昭和朋年川月1日現在 総理府統計局では5年ごとに実施きれる国勢調 の中間時点における人口を公表しました。 (総人口) 1億1千4百15万人 男 5千6百20万人 女- 5千7百96万人 人口密度 1km~306人 年間増加率は15年ぶりに1%を割っています。 これは出生児数の減少によるもので出生児数は 178万人で前年度に比べて8万人の減少、死亡者 数は70万人で前年度とほぼ同数です。 入国者数は333万人、出国者数334万人で1万 人の出国超過となっています。 (年齢別人口割合) 本村と全国の年齢別割合を比較してみると工 業化と都市化の進行にともなって、農村地域の 若者および教育を受けた階層が都市へ移住し老年 人口が不均衡に上昇しています。 世 論 調 査 EC五ケ国の 対日観 二番目に良く知っ匂いる国」とな ると、ソ連が挙げられて〈る。「 三番目によく知っている国」とな ると、日本が一番多く挙げられて いて、二一-三四%である。 Q2 とくに良く知っている領域 各国とも、日本については「経 済、雇業」を第一位にあげている (三七-三六%)次いで「文化、 芸術・歴史」 「日本人の生活・も のの考え方」 「スポーツ」 「科学 技術」 の順になる。 Q3 日本に対する知識の入手経路は 「新聞・雑誌・書籍等の出股物」 「テレビエフジオ」が圧倒的に多 ヽO QI 日本国のイメージ 各国ともおしならべて 「人口の 多い国」 というイメージである。 年少人口 生産年齢人口 老年人口 区分 (0歳-14歳) (15歳-64歳) (65歳以上) 仝回 24.2 67.4 8.4 桂村 22.3 64.0 13.7 持たれている。とくに る」 (五二-八一%)・ い」 (三二-六〇%) 強い」 (二八-五六%) も上位を占め、さらに る」 「能率的である」 以下「古くからの伝統を持つ回」 「経済大拭」 「美しい国」という イメージがつづき、その次に「低 賃金の国」 「不可解な国」という イメージが来る。 (註)わが国労働者の資料による と実収賃金は西独より少ない が英、仏、伊より多い。 Q5一日本人のイメージ 各国とも概ね良好なイメージが る」も同様上位を占めている。 Q6 日本に対する信頼 西ドイツ、イタリア、フランス の順で日本に対する信頼感が高い (出生の明治,大正、昭和別割合) 区分 昭和生まれ 大正生まれ 明治生まれ 全国 78.8 12.9 8.3 村 67.8 19.9 12.3 (都道府県別人ロ) 東京の1165万人を筆頭に大阪(839万人)神奈川 (660万人)愛知(605万人)と続き、茨城県は(241万 )と14番目です。(6月21日付官報) 「勤勉であ 「礼儀正し 「団結心が は各国と 「従順であ 「親切であ ′l、 一方、英国の場合、日本を「信頼 できない」と答えた人が二三%に のほり五ケ冨中最高である。また、 ベルギーの「わからない」と答え だ三三%も他に比して高い。 Q川 政治体制に対する認義 政治体制に対す去認識は概して 低く「日本は民主主義の国でぁる」 と答えた人が、西ドイツで六九%、 イタリアで五七%はともかく、「日 本は共産主義囲もしくは独裁制」 と答えた人が、ベルギー、フラン スでは四人にl人、英国では三人 に一人で認識の不充分さをうかが わせる。 Q‖ 安全保障政策に対する認識 各国とも「日本は強力な軍事力 を持ち独力で」 (二四1三二%) 「ある程度の自衛力を持ちアメリ カと同盟して」 (二〇1三五%) 次いで「中立策」 「米国依存」 の 順で並んでいる。 Q12 核兵器政策に対すろ認盛 日本の非核三原則(持たず、作 らず、持ち込ませず)を認識して いる人は、西ドイツの三〇%が最 も多く、次いでイギリス (二〇% ) フランス (一八%)イタリア( 一五%) ベルギー(一〇%) の順 となる。逆に西ドイツを除く四カ 国では、二人に一人が「核兵器を 持っているか」 「将来持とうとし ている」と答えており、その中で も、三人に一人は「既に持ってい る」と答えている。 Q相 国際的役割遂行に対する評 ’ 価 英国を除く四カ国では「日本は 国際的役割を遂行している」と評 価する人が五〇%前後あり、「果 してない」 (一二八三六%)を温 かに凌いでいる。これに対してイ ギリスでは、全般的に対日批判の 傾向が強い。 Q即 日本との経済関係 「脅威」と悠ずる (二四1三二 %)よりも「協力」 の意向の方が 相対的に強い (三一1五三%) 今回の調擾結果にみられる特徴 を挙げれば、次のとおりである。 H対日イメージはそう悪くない。 経済大国というイメー・ジへの片 寄りは、さほど極端ではない。 口Lかし、対日理解となると極め て不十分である。 口国別にみると、総じて西ドイツ の対日観が最も良く、英国が最 も悪い。ベルギーは「わからない」 の回答が多い。 (6月21日付官報)
元のページ