広報かつら No.113 1978(昭和53)年 6月
3/6
ヽb つ ヽ ・カ 報 広 昭和53年6月20日 (3) 第113号 毎日がうっとうしい梅雨の六月 は、連日の雨で道路がたいへん滑 りやすくなっています。 昨年の統計からみても、六月の 雨の日.の交通事故は、,全国で約一 万件近い∵二、四、五月の各月の 雨の日の五千件前後にくらペると 倍近い数字となり、梅雨シーズン がいかに交通事故発生の危険が増 大しているかわかります。 ドライバーにとって、雨の日は 視界が狭くなるうえに、路面が滑 りやすく、車はちょうど氷の上を 走っていると考えてもいいほど危 険度が高くなります。 ドライバーのみなさんは、次に あげる当然の注意事項をもういち ど確認してください。 0晴れの日よりもグーンと速度を 落とし、車間距離を十分にとりま しょう。 ○工事現場の鉄板や路面電車のレ ールなどは、滑りやすくなるので 特に注意しましょう。 0ワイパーは常、に整備しておきま しょう。 そのほか、ブレーキの作動は十 梅 雨期に激 増 分か、タイヤの空気圧はちょうど いいか、点検整備は怠らないよう にしましょう。 ○視界が狭くなるため、道路のデ コ.ポコや歩行者の有無について、 無意識に見込み判断しがちです が、〝見込み運転〞は絶対にやめ左 しょう。 0雨の降りはじめは、歩行者はぬ れまいとして先を急ぎます。十分 気をつけてください。 0高速道路では、ラジエターの水 もれはないか、ファンベルトの張 りぐあいはいいか、タイヤが摩耗 してスリップサインが出ていない かなど、とくに注意しましょう。 ・ム 〔 車は急には止まれません。 運転者が危険を感じてからブレ ーキを踏み、ブレーキが実際にき き始めて辛が停止するまでに、か なりの距離(停止距離)を走りま す。 乾いた路面と、雨の降りはじめ の路面では、停止距祉がどれくら い違うか比べてみましょう。 時速四十キロで新品タイヤの場 合、乾いた路面では七・九メート ル。雨の降り始めでは十五・七メ ートル。時速六十キロでは、前者が 十七・八メートル。後者は四十・五 メートルの停止距艶を必要としま す。 そしてタイヤが摩耗していれば、 ブレーキは1-- 〝停止距離″を考えて 雨の日、高速で 走行中、いちばん こわいのが 「ハイ ドロプレーニンヘグ 現象」です。 坊主タイヤのよ うに、タイヤの溝 の摩耗が激しいと、 路面の水をタイヤ の溝で排水しきれ なくなり、タイヤ 都路面から浮きあ がり、ちょうど水 上スキ1をしてい もっと状況は悪くなり、雨の降り 始めの路面で、時速四十キロの場 合は二十一メートル、時速六十キ ロの場合はなんと五十七メートル もの距離がないと、車は止まらな いのです。 さらに、高速道路の場合では、 晴れた日でさ、え、およそ時速八十 キロだと八十メートル、時速百キ ロだと百メートルの停止距離が必 要です。これが、雨の日となると いかに危険か、もうお分かりでし ょう○ そのうえ、降り始めは、車輪と 路面の摩きつ低抗がいちぼん小さ く、縦滑り、横滑りなどのいわゆ るスリルプが発生しやすい状態に ′l るような状態になってしまいます が、これを「ハイドロプレーニング 現象」といいます。こういう状態 になると、ブレーキがきかなくな ったり、ハンドルをきっても車の 方向を変えることができなくなり ます。ハイヤロプレーニング現象 は、スピードを出していて、タイ や摩耗が大きく、空気圧が低いほ ど発生しやすく、路面の水たまり の水深が一センチぐらいがいちば ん危険です。 このような条件が重なれば、時 速六十キロでも発生する可能性が (交通事故勿現況) あるのです。 万一、この現象が起きたときは、 アクセルを戻し、エンジンブレー キで速度を落しましょう。 あわててハンドルを切ったり 急ブレーキをかけると横すべりを 起こし、車のコントロールを失い 大事故のもとになります。 水溜りを脱出後はしばらくの間、 半ブレーキの状態で走り、ブレー キライニングを乾かすようにして 下さい。 なります。 ですから、停止路隆をよく考え て、スピードは控え目に、そして 十分な車間距誰をとることを忘れ ないようにしたいものです。 区分 年度 本 年 前年同期 増 減数 水 戸 8 十3 著 × × 区分 年度 本 年 前年同期 増減数 杜 村 発 生 8 4 +4 死 者 0 0 0 傷 者 12 5 +7
元のページ