広報かつら No.79 1974(昭和49)年 12月
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第79号 (3) ら つ 報 広 種村の皆さん、新年おめでとう ございます。本年も皆様方お揃い で益々御多幸でありますようお祈 り申し上げます。 昨年の暮噴から石油問題を契機 としたいわゆる一連の作為的な物 価の暴騰は、私達の生活に危機感 を与え我々農民には生産の意欲を 喪失させ、そして物価抑制のため 執られたいわゆる総需要抑制策は 余りにも画一的であり、そのため に地方自治体は非常な財源難に見 舞われ特に予定された道路整備が 十分にできない結果となりました。 年末になって、かつて「決断と 実行」をスローガンに爆発的人気 で誕生した田中内閣も金脈問題か らむごたらしい退陣を余儀をくさ れ、自民党内では、比較的清潔を 姿勢を堅持された三木さんが首相 に選ばれ「インフレと不況を克服 し社会的公正の実現を期す」との 公約のもとに三木内閣が組閣され たとはいえこの一年間は混迷の裡 に過ぎ去ったということができま す。これら諸悪の根源はエゴイズ ムの噴出に困るものと見ることが できます。 このようななかにあって県民総 年頭にあたり 議会議長 広 木 香 参加のもとに開催された 「水と緑 とまごころ」をテーマとした茨城 国体は、歓喜に躍動する生命の美 を遺憾なく発揮されたものであり、 すがすがしく力強い演枝の数々は 永く記憶に残ることでしょう。 今ここに昭和五十年の新春を迎 えるに当り自らを厳しく見つめ利 他の精神を強くし予想されるあら ゆる困鞋を克服し、人間性豊かを 郷土、種村の建設のため一層の努 力をしなければなこbないと痛憾す るものであります。 私達議会は、執行部ともども綜 合十ケ年計画を中核とし国県の施 策と呼応し教育。土木。産業経喝 福祉厚生等、それぞれの分野で明 るい住みよい豊かな村造りを目標 に努力してまいりました。特に教 育施設については屋内運動場とプ ー ルの建設は予定通り完成されつ つあり、水道については赤沢に豊 吉なそして清潔な水源を求めて沢 山地区全域に給水が開始され、引 き続きあらゆる困難を克服して、 目下岩船地区全域に工事が進めら れております。 農村工業導入法の指定を受けて これが実現を期しておりますが該 桂村の皆さん新年おめでとう御 座居ます。明け行く昭和五十年の 新春を迎え村民の皆様の御多幸を 心からお祈り申し上げます。 御承知のとおり農業委員会は農業 者の声を村や県、国の農林行政に 反映させ農業者の立場に立ってそ の利益を代表しまたまもるために つくられた独立機関として制度化 当地域の水の問題農地の基盤整備 の問題等綜合的に住み良い環境造 りを目標に努力しております。年 金や医療関係を初めとした福祉事 業も国県の施策と相律って次第に 好転しておりますが、国保税の増 額を余儀なくされておりますので 一般会計より多額の繰出しを要請 し県内で最低位の課税にするよう 努力を続けております。しかし国 庫負担の増額をさらに強く要請す る必要があります。各診療所の運 営は医師の御努力と住民各位の御 理解ある御協力により日増しに好 転していることはよろこばしいこ とであります。道路等の改修につ いては財政上の困難は予想されま すが、さらにきめ細かい整備がな されるよう努力いたします。 花一杯運動をはじめ家庭を、そ 新年のごあいさつ 種村農業委員会長 平 賀 義 厚 して村を明るく健康にする運動に 自発的にかつ積極的な御協力をい ただきおかげでこの面でも県内一 の実績を挙げております。御協力 下さった各団体に感謝を申し上げ ますとともにさらに一層の努力を いたしたいと考えます。各種教育 施設の年次的な充実と相待って、 教育内容も次第に良い効果を見て いることはよろこばしいことであ ります。しかし沢山小学校の改築 中央公民館の建設も急を要するこ とでありこの実現に努力いたしま す。私立桂幼稚園と本村の幼児教 育の現況をふまいて一層の改善策 を執る必要性を痛感しております。 世界的な食糧危機が叫ばれる今 日、特に純農村である本村として の課題は大小さまぎま山積してお りますが要は国策の方向づけが問 されたもので発足以来二十三年余 を経過いたしましたがその間各農 家が当面した多くの問題を解決し 農業の振興に努力してまいりまし た。しかし最近の農業事情は農業 生産性の低さと農家労働力の減少 農畜産物の価格と流通、都市化の 進展と地価の上昇をどまことに厳 しい現状にあります。 題解決の根幹であることに鑑み、 本村と立場を同じくする町村が相 接携し、国策の一大転換を強力に 迫る必要があります。これこそ真 の「地方自治の本旨」に沿う所以 と信じます。その他国策に対応す る慈悲深い福祉事業の推進や商工 業の振興と観光行政の前進が図、勺 れるよう努力してまいります。 今や人間至上主義と物質的機械 文明のいづれが勝利するか明白で あります。正しい人間性を根幹と する一切の治世産業は他の何物に も屈服させられることがないと確 信いたします。狂瀾怒涛の現況に 在って未来に大きを希望を持ち本 村の摺ぎない発展のため議員一同 さらに清純なる努力をいたす決意で あります。相変らぎる御支援をお願 い申し上げ新年の挨拶といたします。 ふり返って見れば桂村は昭和三十 年二月十一日に誕生しました。 その当時の人口は一万八百人であ った。本年二月で誕生してから二 十周年になるがその間人口の流出 により現在七千人を割っている。 これも高度成長政策あるいは農工 両全という問題が軌道をはずれて あまり工業偏重にきたためにこう した村の現実を迎えたと思う。 このような現状を打開するには現 在の農家からこれ以上の人口流出 をもたらさないようを方策を講じ をくては専らないと思う。

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