広報かつら No.79 1974(昭和49)年 12月
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/7 ノ ら つ 力 報 広 第79号 昭和五十年の新春を迎え桂村の 皆様と共に御祝いを申上げます。 昨年はかつて経験したことのな い政治・経済とも複雑な変ぼうを 釆たした年でありましたが皆様方 のご協力を賜わり、村をりの順調 な推移をたどりましたこと誠にご 同慶に存じますと同時に、日頃の ご支援に対して心からの感謝を申 上げる次第であります。 いわゆる石油ショック以来緊急 措置法の施行によりインフレ、物 価の騰勢を抑止するため金融の引 締めなど総需要抑制策を続ける一 方、田中首相自ら各国に飛び国際 的協調により日本経済の正常化を はかり、国際的還境の改善と強力 な政策転換によって国内のインフ レをとどめ、福祉重点の施策を進 めんとしたが容易にその効を奏し 得なかった。そこでフォード米国 大統領の訪日を終ったあと内閣の 改造を行ったが維持困難とをり↓ 而も首相自身の問題もからんで遂 に総辞職の己むなきに至った。三 木武夫氏が替って新内閣の首班と をり挙党一致体制を整えてこの難 局打解に立ち全身全霊を打ち込ん でインフレの克服と、不況防止に よる経済の安定をはかり国民の信 新年のご挨拶 長 大 森 三千三 瀬を回復してその付託に応えんと しております。 こうした破乱に充ちた政治経済 状勢の中にあって種村としては当 初予算一般会計五億余万円を議決 し、教育・福祉重点に計画的に行 政の進展をはからんとして出展し たが多分に総需要抑制策のあおり を受けて事業の繰延べ遅延を生じ た。 主なる事業の経過をみればまづ 前年よりの継続事業がある沢山地 区水道工事は二月に完成し、危ぶ まれた北方小学校の屋内運動場の 建築もギリギリの処で完成をみま した。 その他山急土地改良工事、梅ヶ 沢観世音、岩船の各路線を竣工い たし四十九年度の予算執行に当っ ては極力早期着工を考えたが補助 起債の決定が遅れたばかりでなく、 資材価格の不安定もあって遅延の 傾向さけ難かったが沢小プールに ついては比較的順調に常磐コンク リートKKの特殊技術により八月 八日竣工の運びとなりました。 「水と緑のまごころ」をテーマに 開催されたスポトツの祭典第二十 九回茨城国体は天皇・皇后両陛下 のご臨場を仰ぎ盛大に行われたこ とは誠に意義深く七ケ年にわたる 準備の甲斐あって、大成功をおさ めたことはご同慶の至りでありま す。競技開催地の役割はなかった が一般的村として募金の協力と選 手の参加、アトラクション集団演 技への参加協力、全県くまなくリ レーされた炬火の村内道過に対す る学校側の指導と協力、又花一ば い運動のモデル地区として指定さ れているだけに昨年の全村的花づ くりは其真価を遺憾なく発揮され たものでその努力に対しての機会 に深甚の謝意を表します。 簡易水道工事を岩船地区に計画 し、全村飲料水の良質化を考え二 ケ年継続事業として申請したが、 をかをか認められず補肋予算等何 回かの変更をみて十一月にをって 確定したが仮契約をすゝめて前年 の轍を踏まないよう意を払い茨城 水道KKと六千四百余万円をもっ て契約いたし目下配管工事をすす めております。 道路については国道の側溝涜未、 歩道増設が進められ県道の改良舗 装が行われ村内道路も舗装予定を 終りましたが規制を受け唯一本山 急土地改良繰として計画した岩船 延長線を関口工業KK請負によっ て着手したが阜村費分としては粟 公民館人口、群小学校前排水工 事、錫高野の橋架替工事が請負入 札となり着工しました。 土地改良区県営圃場整備后の登 記事務を進めていますがB地区は 既に登記完了をみましたがA地区 の完了を急いでおります。前年釆 心配している用水障害工事につい ては県と建設省との折衝中であり、 近く解決する様小湯江頭首工との 関係も調整しておりぎす。 第二次農業構造改善事業の内基 監整備の完了によって換地会議を 終りましたので登記にかかること にをっていますが本年計画分に予 定されている施設は農協の事業に をりますので目下アンケートによ り受益者の意見をまとめておりま す。 村営農業共済事業は昨年度の多 雨により収穫期の麦が発芽する等 被害甚大をるため再評価を要請し 関係者の御骨折をいただき異状災 害として認められ多額の共済金が 支払われたことはせめてもの喜び であり更に水稲も可成の「いもち」 等の被害を受け異常災害として一 千六百余万円の共済金支払があり 火災についての共済金の支払とと もに此制度が農業者を守る唯一の 共済制度の効果がはっきり示され ました。 農村工業導入計画についてはま づこの事業に伴う地域農業振興計 画に基づき生産団地の意向を聞き 工場敷地予定山林については所有 者の意向をたづね用地買入れの準 備調査中であります。 老人福祉対策についてはますま す要求が高まりつつある現状です が国、県の方針に添うて改善をす すめております。水戸地方広域圏 で計画した老人ホームを併せた総 合保健センター「ひぬま荘」が十 一月一日オープンの運びとなり送 迎車を用意して運営をはじめたの で一般高令者の方.の利用を歓迎し ております。 国民宿舎「御前山荘」もお蔭様 で順調に経営されており厨房室の 拡張完成によって結婚式等の多人 数の賄も可能とをりましたので皆 様のご利用を待っております。 城北放牧事業は畜連の区域拡大 により金砂郷村・大宮町・那珂町 等の参加によって市場取引の増大 品種の改良も行われ、肥育技術の 普及と但馬牛導入により成績をあ げておりますが一方衛生事業枠に ゴミ処理場についてはいまだ見通 しがたたをい状況であります。 最后に東京放送御前山テレビ中 継場が御前山村外五町村の協力に ょって完成し年末に開局され地域 内のテレビ難視聴の解消に大きな 成果をあげたと信じます。 このような状況で四十九年度の 仕事もまだ大きく残されておりま すが五十年度の政府予算も旧年中 発表されないのでどんを具体案が 出るのかどんを方法によってこの 難局打解がはかられるのか予想出 来ませんが総需要抑制策の堅持が 言明されており、今迄の惰性に流 されていたのでは大変をことにを るといわれる様に引続き相当きび しい情勢を踏えて村財政も重大な ピンチに立たされておりますので. 皆様方の一層のご支援とご協力を 御願いたし御挨拶といたします。
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