広報かつら No.66 1972(昭和47)年 12月
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昭和四十八年の新春を迎え、皆様 と共にお目出度くご祝申上げます。 本年こそ桂村にとってすばらしい 年でありますよう祈念いたすと同 時にその機会に日頃皆様より寄せ ら巧たご支援ご懇情に対し心より ら 厚くお礼申上げます。 激動をつづけた一カ年を振り返 つ ってみると、近年における驚異的 第66号 な経済発展により経済大国とうた われる日本社会にもいろいろのヒ ズミ現象が表われ、今更ながら公 害対策に社会福祉の充実に立遅れ が目立つ一方には国際収支の黒字 増大を独り喜んでいられない国際 状勢を招来しその打開策が重大視 され日米問題、日中問題にあけ替 れた感がいたします。 年初円の切り上げによって国際 通貨調整が行われ一応の落付をみ て景気不安対策として低金利政策 による金融緩和がはかられたもの の国際収支の黒字増勢やまず円の 再切り上げが要請される状況とな りその対策として貿易自由化の拡 大、輸出の規制が考えられ七月佐藤 首相退陣のあと成立した田中内閣 は直ちに首相自ら米国に飛び其解 のごあいさつ 村 長 大森三千三 決策を協議し、続いて日中国交正常 化のために中国訪問となり戦後久 しい間の懸案たる日中国交回復を はかった。内政面では公害問題、四次 防間琴福祉重点、過疎過密対策の一 環として日本列島改造を目指し年 末議会を解散し総選挙を行い与党 優位の体制をつくり、引続き政局担 当し昭和四十八年度予算編成にか かり公約実現を期し新らしい長期 経済計画を立て、成長第一主義を改 め、生産、輸出優先、福祉充実優先、 内外均衡達成に努力し、成長の成果を もって福祉の充実向上をはから← とする決意を示しております。 こうした複雑なきぴしい状勢の 中で種村政の推移と現況をのべて今 後の指針といたし度いと思います。 まず年初近代的な役場新庁舎に 移り村民サービスの殿堂として又桂 村の象徴としてながめられ利用さ れ喜ばれてまいりました。三月には 前年釆改選された新議員さんにより 昭和四十七年度一般会計当初予算 総額三億一千余万円の審議が行打 れ決定しましたので四月から執行 され残る三カ月となりました。 重箱事業は桂村総合開発基本構 想に基づき予算化されたもので、 補助内示を待って請負入札に付し たものですが岩船小、プール建設が 七月十五日完成オープンとなり、 次で北方小の特別教室の移築を終 り群小の体育館兼構堂が目下園部 建材社の手によって完成を急いで おり、村営住宅については関口工 業請負にて十六戸完成近く年末条 例決定により日下入居手続等準備 中であり、村道の改良補装も即に 計画通り完成し、山急補肋事業として の岩船孫根線、高久北方線、錫高野 四つ坂線単県補助事業としての上打 線台線はいずれも用地買収も終り に近づき、岩船孫根線、赤沢の水道貯 水槽道路は過日入札の上山崎重機 に請負契約を行いました。県道阿 波山笠間線の舗装延長と懸案の孫 根地内の改良工事もいよいよ着手 の段階に進み村道塙線のバス運行も ー月中旬開道の運びとなりました。 簡易水道計画は赤沢皇都に水源 を求めて掘削し貯水槽の敷地とそ の通路をつくり工事進行中であり ますので沢山地区の飲料水の確保 も間近に迫って釆ました。 次に禾の生産調整が引続き行わ れ下粁地区県営圃場整備事業も関 連して畑地も含めて工事が進めら れ江川の改修を伴って進み五月初 旬換地配分となり田植を了した。 一部畑地に整地不十分の個所あり 陸田となりましたが昭和四十年釆 の工事が完了いたし目下登記事務 を進めておりますが揚水障害を案 じ最終工事として小場江の協力を 得て検討中であります。今後はこ の整備された圃場の上に近代化事 業計画を考慮中であります。 適々七月村長改選の選挙が行わ れ私当選の栄を得て引続き村政を 担当することとなり八月には助役 収入役とも再選されて陣容を整い 十月には水道課新設を含む一部機 構改革とよγ人事移動を行い執行 体制の強化をはかりました1 昨年農振法の指定を受け農業振 興地域整備計画案を決定いたし認 定を得ましたので第二次農業構造 改善事業を取りあげ河野沢地区の 基盤整備事業とハウス園芸団地造 成、たばこ共同乾燥施設、農協による 園芸農怪物の集荷場施設等が今後 に残された事業になっております。 広域市町村圏として水戸市外十 六町村が一緒にかり茨城町に老人 福祉センター建設の計画あり又城 北四町村による国民宿舎建設も一 億四千五首万円で鈴練達設工業kkの 請負によ.って工事が進められてお り、そのほか城北放牧事業、し尿 処理も順調に行われておりますが ゴミ処理についてはいまだ敷地な く見過し難であることは残念であ ります。 農業共済事業は水稲は天候に恵 まれ農作型だったが陸稲干害は異 状災害となり多額の共済金が支払 われ火災についても農家救済に役 立ちましたが、共済事業広域合併 については進展をみませんで持越 れましたが、本村の共済組合の精 算事務完了して先日引継ぎを了し ました。 健康管理のためには直営診療所の 運営等保健婦の活動により各家庭 との連絡を密に健康診断と指導に 当り、老人に対する医療費無料化が 行われ本年より七十歳まで適用さ れることとなり、老人クラブの育成 と共に福祉対策の一環として喜ば しい制度であります。 環境の改善を日ぎし、花一ばい運 動により、村内生活環境美化奉仕作 業が行われ、乗、阿波山等国道ぞい の花 ばいが通行人に気持よい感 を起させることが認められ、先頃、 茨城県知事よ勺表彰せられ、個人 では荻谷定夫きんが感謝状を載い たと言う快心事があり、生活改善 推進協議会の皆さまが実践活動を 認められ、厚生大臣賞を得られる と一書う美挙、これに当られ 会の方々、水戸保健所、常北地区 普及所の係の方のお骨折に対し感 謝申上げます。 交通安全対策及び防火対策等も 極めて適切なる関係者の御指導に ょって被害の軽減に寄与せられた 方々に感謝を捧げます。 政肝の打出す新生策に応じて村内 の英智を集め、新たなる計画を立 案し、水と緑と大地を守る村作り に精進したい考えでありますので 今後共御支援御鞭捷をお願い申上 げ年頭の御挨拶といたします。
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