広報かつら No.62 1972(昭和47)年 1月
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72年の展望と決意 村 長 大 森 三千三 種村の皆さん . 新年お目出度う ございます。桂 村の発展と皆様 方にとってより よい年でありま す様御祈り申し 上げますと同時 に日頃の御支援 御協力に対しま して有がたく心 から感謝を捧げ るもので御座居 ます。 激動の年と言 われた一年を振 返ってみるとほ んとうに破乱に 富んだ年だつた としみじみ感じ られます。日米 問題日中問題等 戦後二十数年間 のわだかまりが 一時に爆発した ような感がいたします。私達の直 接関係深い農業問題も決して今に はじめたものでなく経済全体の高 度成長発展を希へ努力した結果物 が豊富になり生活の向上は見たけ れど、公害対策をはじめ社会福祉 策の充実が立遅れとなり、政府も 景気の回復をはかって経済成長か ら社会福祉充実に重点を指向せん とする様想だった矢先八月十五日 アメリカ(ニクソン)大統領のド ル防衛策宣言がなされ、国際状勢 は激変し殊更目標にされたわが国 の受けたショックは極めて大きか ったのであります。特に農産物貿 易自由化問題は今後の農業経済に 大きな波紋をなげたものでありま した。「円切上げ」によって国際 通貸調整策がとられ一応の蒔付を 見たもののこの影響は今後はかり 知れないものがあります。 政府は国内状勢の動膚を懇念し 引続き景気浮揚策の一還として日 銀公定歩合の引下げを行い、かつ てない低金利による金融緩和策が 講ぜられて新年を迎えることにな りましたが「えたいの知れない不 況」と評されるだけ前途予測し難 い年となりそうです= こうした激動の年、枝村は種村 なりに「明るい豊かな緑の村」を 指標に努力してまいりましたが、 年頭にあたり過去一年を回顧し、 現況を報告いたし今後の指針とい たし度いと思います。 まず三月に組ま正た昭和画十六 年度当初予算は村財政の.明るす限 り村民の要望に応えたため、前年 末決定を見た総合計画基本構想に 基づき実施計画をたて、総軍一億 七千万円にのぽりましたがその執 行は、おおむね順調な推移をたど り着実に行なわれており、あと四 半期が残されております。予算決 定早々四月に桂中学校のプール建 設の補助見通しがついてからは急 速に計画が進められ応急的に水道 をのばし水を間に合わせ八月はじ めには完成オープンし夏休中であ ったが、生徒児童に喜ばれ一般に も開放して本村体育のための最初 の水泳施設として喜ばれました。 プール敷地に関連して、かねて懸 案の中学校庭の拡張が出来ました ので買収がすむと直ちに工事に着 手、テニスコート二面外バレーコ ートを一月中には完成し学校体育 に寄与きせたいと思います。 次に米の生産調整が政府買入数 量規制を含む前年をはるかに上回 る規模で打出きれましたが皆様の 御協力によって目標に達しました。 農業の近代化機械化大型化か「こ れからの農業の生きる道」 だと云 われている時に本村では県営圃場 整備事業が昭和四十年以来七年目 を迎え生産調整を含んだ下町地区 五十七ヘクタールに計画されまし た。一部夏期施行が義務づけられ (三頁につづく)
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