広報かつら 第13号 1962(昭和37)年 5月
3/4
(3) 第13号 昭和37年5月15日 本格的経営に入った 北方養鶏センター 農山漁村振興特別助成事業 として取り上げた北方養鶏セ ンターは、八月着工以来約七 ケ月の日時と涙ぐましい努力 とによつて、計画通り鉄骨成 鶏舎三七坪四棟、鉄骨大雛舎 三〇坪一棟、木造中雛育雛舎 二一坪一棟が見事に完成し、 四月十六口、県をはじめ関係 各機関より多数の参加者を得 て盛大な竣工式を挙行し、い よいよ本格的な経常に入っ た。 なお本年度の事業として鶏 糞乾燥場及び飼料倉庫と事務 室、作業所を含む二二坪の木 造平家建の笹設を計画中であ 本年度産業経済贅中農業生 産関係の予算の概要をお知ら せいたし、これが実施にあた り農家の万々の御協力を願い ます。まづ大きな事業として 次の四つに分けられます。 1.土地改良事業基礎調査の 実施(調査費一四五万円) もうすまでもなく土地改良 車業は農業生産の基盤となる ものでありこのことについて は前年度に於いても一部沢山 地区の約六〇町歩の耕地につ いて那珂川よりの揚水機場施 設により用水と併せ耕地整理 を計画、基礎調査を実施し啓 蒙につとめて釆たのでありま す。更に之が経済的且つ高度 に利用をはかる為に下流地域 の岩船の二部、畔地区集団水 田耕地にまで及ぼきなければ その効果をあげることが困難 な状況におかれたので、本年 は事業拡大をはかり改良可餌 と思われる約二〇〇町歩の基 礎調査を計画実施するもので あります。 2.農業協同組合合併促進事 昭和三十七年度 敵業経済費の予算概要! る。 新装なつた堂々たる鶏舎に は、成鶏二、八〇〇羽(内産 卵鶏二、一.〇〇羽)大雛九二 〇羽、中幼雛一、六五〇羽、 計五、三七〇羽が飼育きれ、 一日の採卵は一、七〇〇簡程 度の高率を示している。 鶏卵は、桂第二農協を通じ て東京へ出荷されているが、 キレイでツブ揃えという好評 を博し、慎重な選卵と荷造り が行われている。特約販売の 線ほのるのも間近いことであ ろう。小卵や破卵は地元の北 方小学校へ給食用として格安 に販売され、児貴の保健に一 役をかつている。 このセンターの運営上の重 要課題である飼育管理につい ては、一月一一十二日から四月 業実施(補助二五万円) 壌協本来の目的は経済的に 弱い農家を共同の組織力によ って白からの生活向上をはか ることであり、一方最近の農 業をとりまく諸情勢のうつり かわりにょつて農業構造改善 の問題が蘭くきけばれて参り ましたが、この基本的問題の 解決の鍵をにぎる農協として も従来の惰性による遅滞をつ ヾけることは不可能になつて くることば勿論、当然こ・の様 な農業の動向に対応しなけれ ばなりません。 この意味に於いて本村も隣接 町村にききがけ村内農協を一 丸とした合併により農協機構 の拡充整備を行ない村の樹立 する振興策と歩調を合せ生産 指導流通にいたるまでの一稟 性ある円滑な運密妄はかるた めにも早急これが実現を念願 し強力に合併を促進するもの であります。この促進機関の 農協合併促進協議会の内容に ついては前々回の広報にのせ ましたので省略いたします。 五日に亙る友部畜産試験 所に於ける県主催の長期 講習で、飼育技術に臍を かけた加藤木武夫氏を中 心として全員が真剣にと りくんで居り、なお随時、 水戸家商保健所の失地指 導もあつて、飼育管理に は万全を期しているとい えまう。 五月十四日には、農業 改良普及員三〇名による 現地研修が、この養鶏セ ンターで実施される予定 である。 今後、このセンターが養 親のきよ点となつて、適 切な多頭羽養鶏が一般に 育って行くことを念願し てやまない。 3・敷故地の設定によ石村恥 主産地をつくる (補助五一万 円) 最近の農業経営形態より見 て畜産への依存の分野が急速 に拡大され乳牛、和牛の肥育 事業も非常に伸長して釆たこ の傾向から本村の立地条件よ り山林ことに国有林野の利用 と民有林の開発による共同放 牧地と集約牧野を設定和牛 (乳牛も含む)主産地を形成 し農家所得の増加をはかる為 目的を同じくする常北町、御 前山村、七会村と相たずさい 昨年より基本的計画をす〜め 県よりの指定に基き本年より 実施の段階に入る訳ですが、 計画内容のあらましを見ます と一町三ケ村による一部事務 組合を設立し、本年第一年度 としてまづ放牧地約一三五町 の施設と集約牧野約三六町を 計画更にこれと平こうして管 下農協を主体とする畜産農協 連合会を設置し、和牛約三〇 〇頸を導入するものでありま す。本村に於いては諸環境よ り見て殊に山間地腎に属する 地域を重点に考えられますの で、これが振興については後 日部落座談会等を開催趣旨画 及をはかりたいと存じますの で御尽力を望みます。 4.農業構造改善策への受入 体制をつくる〔補助一〇万円) 去る昭和三十五年度田定を うけた地域振舛をはかる新農 村桓設助成事業も昭和三十七 年度をもつて終了する訳で す。更に本年より県では段林 振興総合計画をうちたて今後 五ケ年間に農村の所得を飛躍 的に増大する方針のもとに事 業をす〜めつ〜ありますが、 本村においてもこの遅れて居 る農業部門の撮興を急速に促 進しなければならない時期に 当而している訳です。しかし この計画内容を見ますと地域 振興指定をうけますと、四ケ 年間のうち第一年度で体制を かため第二年度冒より一地域 約一倍一千万円の事業投資を 行ない基幹作目を中心に計画 をうちたて地域としての立地 条件にあつた主産地形成を目 的とするので、これが遂行に は各農家は勿論農業関係機関 一休となりて憤琵に受入準備 体制をと〜のえなければなり ません。村では、農業委員会 のとりあげた営農診断と呼応 し農林振興協議会(斯農村建 設協議会をきりかえ警私巾 心に農協合併による一本化の 強力な組織と協力をもつて一 戸平均五〇万円目標達成への 営農改善方式を樹立する為一 〇万円の交付金を計上しまし た。 更にその他部門別の事業を まとめてみると次の様な事業 を主として実施いたしたいと 存じます。 1.農林振興費(二八万円) 川水稲種子消毒薬剤助成 昨年同様実施病害虫防除の 徹底をはかる ㈲共同施設防除機具購入補 刷ラジオ農業学校を開設し 村に於いて将来共農業に専従 しょうとする意慾のある青年 層に営農改善の為の技術修得 を行う 川機構別田体育成補助を行 ない従来組織されている各研 究団体を畜産、果樹、そ菜等 の機能別に組織の再編成を行 ない夫々の部門に於いて経常 の主体性をもたせグループ内 部で相互研修を行う 田畑地渾漑、陸田施設に対 し本年も助成措置を訊ずる。 ㈲ 農村振興関係の総合的訴 助を昨年同様行う ビニール苗代 の注意〓 育苗世の管理は港水 と温度調節(通風換気) である。温度の調節を するためにほ床円に寒 暖計を設けるのがよ い。育苗管理は酉の生 育から見て次の三段階 に分けられる。 ①発芽揃までの管理 恒子の発芽には温 度、水分、懐繋が必要 であり、又揃えて発芽 きせるこ走が大切で、 それには播種後発芽前 までの管理が重要であ る。この期問は日中で 三〇OC以下最低夜間一 〇OC以上に努める。従 って晴天の日床内が四〇OCを 越える時はビニールのスソあ げをして調整する。夜間に相 当低温になることがあるから こも覆いをして保温する.。 播硬後七日〜十日位で発育 を終らせるようにする。 ①本葉三枚までの管理(二十 五日位) 発芽後は温度、水はそれ程 必要でないが光と空気を十分 に与え根を伸ばし、薬や茎が 徒長しないように努めるのが 大切である。この為にも溜水 はしない。床の表面は白く乾 いても内部に少し湿り気があ れば潜水の必要はない。この 項は日中二五度夜間十庶以上 にする。暖い日は朝の内にビ ニールのスソあげをして調節 する。午後は天候の加減をみ 習会牒簡怖璧日普及につとめ る 2.畜産振興㌍(一〇七万円) 帯産振興事業の主なるもの として 山南産振興をはかる為の技 術指導講習会の閃樅実施 国家商の増殖飼養に伴ない 糞尿処理を利用してのメタン ガス発生装置の普及構築講習 と施設に要する型棺の設置を 行う 用便良繁殖種豚の導入 優良繁殖種豚を導入普及し 肥周効果をあげる為農協蚕托 事業として村で概ね一〇頭貸 付繁補する 囲カッターチョッパの共同 施設購入補助事業 糊家畜導入融資に対する利 子補給事業 ㈲畜産振興モデル施設助成 事業 例二商産振興団体育成事業等 を実施 3.僧産振興費(四〇万円) 特産振興事業の主なるもの として 旧果樹振興補習会関根 ㈲ゴポー、ビール麦栽培奨 励委託事業 川構図地集団造成事業 一町三ケ村の共同放牧 による和牛主産地形成 本年度産業経済曹の予算の ところで概要をお知らせしま した通り、未開発のま〜遊休 資源としてねむつている広大 な山林地摺を利用し、放牧地 の設置、集約牧野の開発を行 ない乳肉牛の主産地を形成 し、・農業の生産性を高め農家 所得の向上を目的として本年 よりこの事業にとりくむので ありますが、その事業計画内 容は概ね次の様なことになり ます。 1.事業組織 山一部事務組合 まづこの事業をす〜めるた め立地条件を同じくする常 北、桂、御前山、七会の一町 三ケ村をもつて一部事務組合 を設立しこの組合を中心とし て国有林野利用による放牧地 借受や放牧地に必要な施設更 に山林開発に上る集約牧野造 成に対する県助成措置をとつ たり、又、これ等牒基礎とし て乳肉牛考導入し、円滑な遅 愕を行うための北部畜産農協 連合会への育成援助を行いま す。 州北部畜産農協連合会 一町三ケ村の地域内の農協 連合をもつて組織をつくり一 部事務組合と一体となり農家 への和牛導入斡旋を行ない技 術員を設置し専門的技術指導 を積極的に行うほか放牧期間 は牧夫牽設置し、育成管理に つとめ生産された仔牛の処理 ヽノヽ,‘ヽ′\′ヽ′‘ヽ′ヽ,′ヽ′㌧ノ\/ヽ-′ヽ て適宜にしめる。本葉二〜三 枚の頃特に測叫闇の発生の時 期である。特に気温の変化に 左右きれるから注意する。. ①育苗末期の管理 苗代末期十日間位は昼間は 勿論夜間も轟のない時はビニ ールをあけて外気にならす。 このようにしてかたくて丈夫 な充実した苗になるようにす る。 因果樹、そきい振興団体育 成事業 囲タバコ、養蚕、しいたけ 振興事業 に至る一貫した事業運営を行 います。 2.施設 川共同放牧地 一部事務組合に於いて設定 する放牧地は草地改良を行な い電気牧柵を張りめぐらし追 込舎管理舎水飲場等をつくり 放牧期間中同時牧夫により管 理する。放牧期は概ね年周五 月から十月の期間農家より蚕 托をうけ放牧する。本年度計 画放牧地は常北、七会を予定 し設定予定面積は約一三五町 を計画し設定外、村の牛は設 定地まで畜連をもつて輸送放 牧する予定。 囲柴約牧野の設定 これは山林原野を開墾して 牧草地をつくり放牧期間外の 冬場の飼料確保をねらいとし 導入年一頭について一反〜二 反歩を設定することを原則と するが、この開墾事業につい ては県よりの助成により緋起 技根より土壌改良、肥料、牧草 種子に至るまで総合して事業 費の六〇%からの補助があり ます。 3.年の導入 乳肉牛の導入については畜 連が一括して興農資金や近代 化資金等の融資をうけ共同購 入し蔑家に貸付する。この場 合融資資金利子については興 農資金で五分五厘近代化資金 で六分五度であるが、更に一 部軍務組合よりの利子補給を 行い一率に概ね三分五厘程度 まで引下げる措置を讃ずる予 定で本年度本村の導入目標は 一〇〇頭の見込です。 要するに山を利用し放牧地 に春から夏にかけ農家の舎飼 の年を放牧し野草により飼料 の節減と同時に飼育労働力の 軽減をはかることによつて生 産性をたかめ肥育累年の仔年 生琵盲行ない主産地をつくり 農家の所得をあげることをね らいとしているわけです。 (経済課) 等を行う各部門の内容詳細に ついては、紙上の関係上後目 部落実行班長会議を通じ御連 (経済課) 絡致し㌧ます。
元のページ