広報じょうほく No.477 2002(平成14)年 2月
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県内の若者たちを乗せて中 国を訪問する「新世紀いばら き青年の船」 (稔団長・棟本 昌県知事、団長・中村茂倍県 青年団体連盟会長)が、12月 25日から1月3日まで実施さ れました。 この事業は、21世紀を担う 地域リーダーの育成、青年同 士の交流促進、国際交流の推 進などを目的に行われており、 8回目となる今回も約400 人が参加しました。 一行は上海、蘇州、杭州な どを回るコースと北京コース に分かれ、中国国内の実情を 学んだり、現地青年との交流 会を開催したりしました。 今回のこの船に、町から大 高さん (小坂) と加藤さん (上古内) が参加しました。 お二人の感想をご解介します。 .一 「 青年の船で ⊥■ 国際交流 新世紀いばらき青年の船 大高 美里 今回の研修は、私にとって まさしく『船』 の旅であった といえる。中国を訪れるのは 三度目であったが、今までに ない経験ができた。それは、 船に乗ることによって得られ たものが大半である。 私の心の中で、今でも、そ してきっといつまでも、色被 せることなく残る団長の言葉 がある。それは、一月三日現 地研修最終日下船式「この船 の旅は今日が終わりではない。 ここからが始まりであり、君 達の船は出航したばかりだ。」 という言葉である。その言葉 の如く、この船を降りて私に は何ができるかと考えた。一 つ目は、この船の意義を伝え ること。二つ目は、たくさん の人がこれからこの船に参加 して、自分の中にある固定観 念を捨て、新しい視点で中国 や日本・茨城を見つめ直して もらうということだ。 私は、日頃中国の方を中心 とする外国の方に日本語を敢 えている。文化の違う人に日 本語を教える難しさと葛藤し つつ、日本語だけでなく日本 語という媒体を通して日本を も伝えていこうと日々精進し ている。今回の放で異文化に 触れ理解し、また日本という 国を客観的な目で見ることで、 少しでも外国の方と同じ視点 で日本を見ていけるのではな いかと思い、この研修に参加 した。中国とは遣唐便の時代 から交流があるが、現在中国 と日本はたくさんの問題を抱 えている。教科書間違、経済 貿易間の間蓮、日本語学校や 大学では就学生・留学生の履 歴詐称問題など、互いの国に わだかま は蜂りや不信感が渦巻いてい るのではないか。しかしなが ら、今回の交流によって青年 同士が互いの国を身近に感じ、 心につながりを持てたことは、 これからの互いの国・人々に とって大いなる第一歩だった に違いない。近くて遠い国で はなく、偏見を持たずに中国 を知ってほしい。 そして、先でも述べたよう に、この船に乗って価値観が 変わったと言ってもいい程、 たくさんの人と出会い、たく さんのことを考えた船上六日 間だった。私の人生において こんなにも衝撃的なクリスマ ス・年越し・正月という行事 を過ごしたことは、後にも先 にも今回だけのような気がす _ √t る。同じ時を過ごし、感動を 分かち合った仲間だからこそ、 意見をぶつけ合い、茨城に何 らかのアクションを起こそう と話し合った。県北②という 近隣市町村、また地域を越え てのアクションが船を降りた 時点から動き初めている。ま た自己研修として、教育文化・ 福祉NPO・環境について考 え、カウンセリングや自己発 見、中国語などについても学 んだ。そして、日常では知り 合うことのできない、職業む ■ さよならパーティーで(写真右が大高さん) 広報じようほく 2

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