広報じょうほく No.469 2001(平成13)年 6月
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I 〓青一章 形と色に 1 奥田冬門先生の指導を2年間受 け、〝ああ、陶芸とはこんなもの なのか″と悟ったような心地で 「これから一人立ちしてやってみ ょう」と同志が心を一つにし、平 成8年3月に結成し、今年で早5 カ年が過ぎてしまいました。 毎週水曜日、町老人福祉センター やまゆり荘の「工芸の館」で、9 時から正午までの3時間が原則の 活動時間です。続けていくうちに、 奥の探さ、わからないことがたく さんでてきました。まず、土の選 択、どうい、サ形がよいのか、そし てどんな方法技法が必要なのか等 々です。店で販売しているような ありふれたものでなく、自分なり の考えを表したり、手作り独特の 味を十分に出したりしながら、創 造性豊かなものを作りたく、その 笑顔は苦労を吹き飛ばします ために、グループの皆さんと単に 分乗し、笠間市の「陶芸の丘」や 益子町まで足の伸ばし、スケッチ ブックを片手に店頭を見て回り、 研究を重ねている現況です。 蟹云の基本と思われる土と粕の かかわりは」今もつてなかなか納 得のいかないところです。近ごろ 思うに、いくら成形がうまくいっ ても、色付けで失敗すれば元のも くあみだということです。なじみ の陶芸店の店主の教えを請いなが ら、日々、四苦八苦というありさ まです。多分、陶芸の美的追求は、 形と色彩あたりにあるのでは、と 目星をつけ、それこそ目の色をか えて挑戦しています。そしてこの 話になると、製作に没頭している 全点も身を乗り出して脊の中に入 ってきます。 次に、窯の温度調整の難しさで すが、あるとき棄の当番をしてい た会員が「どうも変な音がして不 安になっちゃった」という明くる 日、窯を開けてみると、せっかく の力作が粉々になっていたという こともあります。 また、作品に絵をかきたい、と いう方がでてきた。さて、どうか くのか、普通の絵画のかき方との 違いはどうなのだろうか、今もっ て研究中の一つです。難題は多く あった方が、解決への意欲が出て ′し きて活動に張りが出てくることも 事実ですが……。 私達が活動をしている中で最も 楽しいことは、陶芸教室が開催さ れる学校や児童会などに出向き、 それこそ陶芸家気どりで出張指導 をすることです。昨年は青山小学 校で、児童、父兄あわせて200 人くらいの陶芸教室で指導をし、 汗を流しながら小グループの間を 走り回りました。また、大宮町の 上野小学校5年生の陶芸教室では、 子供達に大変よろこばれ、いきが いも感じながら、すがすがしい気 持ちで学校を後にしました。 丹精込めて作りあげた作品が完 成し、窯出しされた数個の自慢作 を目の前にして、各々轟ちよった 茶菓子をかじりながら、農作業や 漬物のしかた等、それぞれの人生 観に至るまで話ははずみます。ま た、会員相互の親ぼくを兼ね、日 帰りヤー泊旅行にみんなで出かけ、 演歌をうなるときもあり、しみじ みとそして楽しい充実した人生を 送っています。 これからも、陶芸の道をきびし く追求七ていく反面、心おだやか な豊かな人生を送ることを願って 活動していきたいと思っておりま す。 (思いつくまま〉 会長 所 亨 広報じようほく

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