広報じょうほく No.463 2000(平成12)年 12月
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■ イガモ有機米が学校給食に ( 「■ 有機米を用いた米飯給食試食会 が11月20日に行われ、古内小学校 (笹日吉明校長)の児童と生産者 が一緒に給食を食べました。この 試食会は、生産者の「生産はもち ろん、口に(消費)するまでに対 して責任を持ちたい」との希望に より実現したものです。 有機米は柑戸の農家で構成する 「じょうほく有機農法生産組合」 (河亦美観合長)が、化学肥料や 農薬を一切使わず、アイガモの習 性を利用して作ったものです。ほ 場は、小坂、上古内地区内に約6 ヘクタール確保されており、収量 は慣行米に比べ若干落ちるものの、 食味のよい、安全性の高い米が生 産されています。この有機米は、 来年「有機1ASマーク」の認証 を受ける準備も進められています。 輸入野菜の急増や米価の低落に 揺らぐわが国の農業情勢の申で、 農業の立て直しの一つに、稲作を 中心とした有機または減農薬、・滅 化学肥料による「環境保全型農選 の展開とともに消費者との連携が 必要とされており、そのような取 り組みを実践できる営農団体や体 制の整備が重要といわれています。 町では、アイガモ農法による環境 重視の町づくりを基軸に、生産者 と消費者の交流や、学校での食農 教育の実践を通し、付加価値のあ l る、地域農業の再生を目指してい ます。 全国的にみても、学校教育の場 で「総合的な学習の時間」として、 農業と食のさまざまな試みが行わ れ、教育のカリキュラムの一つと なっている傾向の中で、生産組合 では3年前から、毎年5月のカモ 放鳥式において児童との直接交流 を実施しています。今後は、自然 とのかかわりの中から、「モノ」 を生産し、消費し、廃棄している ことの体感、また、それらを通し て環境の問題等を考えていけるよ うな具体的な取り組みも模索して いるということです。 河亦離合長は「子どもたちや父 兄の方に、会報の発行などにより 農家のいろいろな情報等を伝えて いければ、もっと生産者と消費者 が身近になれると思います。有機 農法の性格上、手間もかかるし、 空中防除の関係でどこでも自由に できるわけではありませんので、 ほ場の拡大も難しいことなど問題 も含んでいます。しかし、このよ うな農法は、これからの地域農業 のあり方や食農教育の分野でも重 要なことだと思っていますので、 より一層の普及のために皆様のご 理解とご協力をお願いしたい」と 話しました。 広報じようほく
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