広報じょうほく No.451 1999(平成11)年 12月
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高齢化、つまり日本の総人口に 占める65歳以上の方の割合は年々 高くなり、現在は16%を超えてい ます。高齢化社会から高齢社会へ と日本も脱皮し、あと20年後の起 高齢社会では、四人に一人が高齢 者となることは確実です。 高齢社会では、65歳になってか らの平均余命も長くなってきます。 この8月に厚生省から発表された 平成10年の我が国の平均寿命は、 女性が糾・01歳、男性は77・16歳 で、ともに世界一となっています。 そこで重要なことは、65歳にな った方の平均余命はそれよりもも っと長くなっていて、女性は21・ 96年、男性はュ7・13年と、ともに 前年より伸びていることです。つ まり、65歳から年金を受け始めた 場合、女性は87歳、男性は82歳ご ろまで受けることになるのです。 長い一生の間には、病気や障害、 長い高齢期の生活を 支える国民年金 退職、老齢、死亡などのために、 穣得能力を失う可能性があります。 公のしくみのもとに、老齢や障 害など不慮の事故による所得の減 退などに備え、安心して働くこと ができるようにし、そのような場 合の生活を保障するのが公的年金 制度です。 国民年金などの公的年金の特徴 は、老後生活の基礎的経費など、 一定の水準の年金額を生涯にわた り受給できることです。公的年金 は、長い受給期間においても年金 額の実質的価値が落ちないように、 物価の上昇があれば自動的に額が 引き上げられます。つまり、個人 では難しい、インフレなどの経済 的な変動に対応するというしくみ になっていることです。そして、 公的年金制度は国が責任をもって 運営し、安定的・長期的に管理し ています。 このようなしくみをとっている のは公的年金だけであり、核家族 化が進み、高齢世帯が増えている 今の世の中では、公的年金の役割 や重要性はますます増大していく でしょう。 もちろん、国民年金の老齢基礎 年金は老後生活の主柱ですが、も っと豊かな老後を送りたいという 方には、付加保険料の納付制度や 国民年金基金制度に加入する方法 もあります。 このように国民一人ひとりにと って大切な公的年金制度を守るた めに、未加入者や未納者の解消な ど、国民全体で取り組まなければ ならない課題があることも知って おかなければなりません。 【国民年金に関するお問い合わせ は、役場健康管理課国民年金担当 へ m28813111 (内線 110)】 花 初 口開かずきびきびと仕事する大工 の耳にピアス光れり 愛 安 藤 ひ孫らがたもとの浴衣に帯付けて セットの下駄はき墓参りせり 飯 田 マ サ 秋津む野にたけり咲く泡立草霜降 りぬ間の菅りの黄色 薄 井 ひ ろ 野に在れば秋の気配す季を分かつ 風が消しゆく夏の思い出 不 美 枝 床にひたいがつかんばかりに歩む 人歩けぬ吾はじっと見入れり 大 畠 元 宏 千年暦終はるこの歳古希我は「臨 とうかい 界事故」の日「東海村」に居りき 片 見 和 枝 夕ぐれの会ふ人もなき畑のみち長 きわが影を見つつ歩めり 昨夜の雨にぬれたる萩を撃」した あい れば蝉のなきがら花間にあり 島 愛 子 宵に咲き真夜にしぼめる月下美人 白く気高く香り漂ふ 関 谷 走 代 花季すでにすぎたる大賀蓮の占む うみおもでそら る湖沼の面に秋空やすまする 多 田 志保子 よ べ 〆t 川 上 千代子 簸 歌 栗三つ寄り添いのぞく茶の菓子に すすきの風をそっと止めおく 田 所 厚 子 身障者の著「五体不満足」を読み 終えぬ飾らぬ語りに感動止まず 丹 下 栄 子 亡き友の一回忌なり友情が思いも どり来あの日あの時 坪 井 きよ子 接戦で勝ちし球児の晴れ姿汗と涙 の努力の末に 富 田 佐智子 事件事故のニュース見る度離れ住 む二男の安否頭をよぎる 萩 谷 登喜子 保寿荘の「敬老の日」の行事とて 参加するわびしさしみじみ覚ゆ 林 ハル子 広報じようほく
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