広報じょうほく No.448 1999(平成11)年 9月
6/20
人はだれでも、「健泰で幸せに 生きたい」と願っています。また、 人は礼節を重んじ、自然の理に即 し、心豊かに生きることも大切で はないでしょうか。 「居合道」は、まさにこのこと を実践するにふさわしいものだと 私は思っています。特に「健康づ くり」には最適です。「継続は力 なり」という言葉がありますが、 私がこの蔑まで30年という長きに わたって「居合道」を学び続ける ことができたのは、良き師、良き 剣友に恵まれ、多くの方の心の支 えがあったからだと思っています。 ここで、「居合道」のことにつ いて少し振り返ってみたいと思い ます。 1 「居合道」を始めたきっかけ 私が「居合」を始めたのは、刀 剣の研磨師という仕事をしていた なか 関係もありますが、武道の達人中 むらJうLゆう 村広修先生(県下随一の武道家) に師事し、認められたのがきっか けでした。 今なお、私は「居合道」を心か ら愛し、日々「居合の心」をもっ て修練し、日常生活に生かせるよ う努力しているつもりです。 2 「居合道」と剣道との速い 剣道は竹刀で修練しますが、 「居合道」は真剣で行います。剣 造は、相手に紆しそ刀を抜いた形 で構えますが、「居合道」では常 に刀を納めたまま、心の統一を図 り、いかなる時でも瞬時に反応で きるよう自然体でいることが構え なのです。 また、「居合道」では常に相手を 措き、仮想しますので、r自分の 「居合道」に精進 する谷津さん 分身である」ととらえます。決し て自分からしかけることはありま せん。ここに、剣道との違いがあ ります。 しかし、剣道と居合は違いあっ けんいい?たい て違いなし、「剣居一体」でもあ ります。「居合道」は「自然の理」 に即して対応するので、常に自分 をみつめ、自分を認める意識が養 われるのです。 「無我の」の境地 自然体の心で生きる =⊃観。冨⑳迄弼芦□ ふれあい塾講師 谷 津 隆 夫 3 「居合道」のよさ 「居合道」は、「礼節をわきま える」、「精神統一ができ、心が安 定する」、「無心になれる」など数 多くのよさがありますが、なんと 言っても、「集中力がつき、己を 制する心(自制心)が養われる」 ことにあると私は考えています。 また、「居合道」は気迫と精神 力をもって相手と立ち向かう必要 があることから、生活にほどよい 緊張感とリズム感が得られ、常に 「張りのある生活」ができること も魅力の一つです。 4 「居合道」から学び得たもの 私は、「居合道」を学んで本当 によかったと思っています。私が 「居合道」から学び得たものは、 単に「心技体の習得」にとどまら ず、「人としての生き方や物の見 方、考え方」なども会得したよう に思います。 また、何事にも集中力をもって 臨めるようになりましたし、健康 増進にも大いに役立っています。 最近、特に心のやすらぎと幸福 感を味わうことができるようにな り、この「居合道」で学び得たも のは「私自身」のような気さえし ます。 8 私が▲慈、心ぺ「=、 特に心がけていぎ六 つあります。 ( ≡一 一つは、「水戸刀学会」の主幹 として、青少年から高齢者に過2 回指導をしていますので、居合道 のよさ等を十分習得してもらえる よう努力することです。 二つめは、私自身のことです。 私は平成3年から「全国居合道大 会」に県代表選手として、7回出 場してきましたので、それに恥じ ないような技と心を磨くよう精進 することです。 三つは、私は努力して居合道の 七段を取得しました。これからは、 ますます全国各地で開かれる居合 道大会の審判等への出席要請がく ることが予想されます。常に公平 公正な審判などができるよう心が けたいと思います。 むにむさん 私の座右の銘は「無二無三」で す。唯、剣の道一筋、「無我」の 心境です。 これからも、「無心」で何事に も立ち向かい、生涯学習を続け、 自然な心で生きられるよう心がけ ていくつもりです。 ◇ ◇ ¢ 生涯学習課では、「生涯学習ま ちづくり出前講座」の受付や各種 生涯学習情報の提供、学習相談な どを行っています。 気軽にご相談ください。 (m288-6100) 報じようほ<
元のページ