広報じょうほく No.444 1999(平成11)年 5月
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エアバッグや衝突安全ボディー など、車の安全性を高める装置が 注目されています。しかし、同乗 する子どもの安全についての認識 は、十分に深まっているとはいえ ないのではないでしょうか。 例えば、助手席に座ったお母さ んが走行中に子どもを抱っこして いる姿を目にすることがあります。 このとき、もし衝突事故が発生し たら、子どもはどうなるでしょう。 お母さんは、わが子を抱きしめて 守ることができるでしょうか? 答えは「できない」です。 辛が時速40〜50hで衝突すると き、シートベルトをして子どもを 抱っこで守れない子どもの命 時速50knで走る乗用 車同士の衝突実験の 瞬間。チャイルドシー トによって,子ども は衝突から守られて いる 自動車に子ビもを同乗させるとき、あなたはと うしていますガ?お母さんのひざの上に座らせ る。大人用のシートベルトを着用させる。よ< 見ガける光景ですガ、とちらも大きな危険ガひ モんでいます。 抱くお母さんの腕には、子どもの 体重の約30倍の力が一気にかかり ます。つまりュ0転の子どもの場合、 加わる力はなんと300短にもな るのです。大人といえども享えら れるものではありません。 小さく軽い子どもの体は簡単に 宙に舞い、車内で激しく頭を打っ たり、フロントガラスを突き破っ て車外に投げ出されたりしてしま います。抱っこするお母さんがシー トベルトをしていなかった場合は、 お母さんの体が子どもを押しっぶ してしまうということもありえま す。 それでは、大人用のシートベル 子どもの命を守る トを着用させれば安心かというと、 そつではありません。 車に装備されているシートベル トは大人の体格に合わせて作られ たもの。いざというとき、子ども の体をきちんと支えられないばか りでなく、ベルトが子どもののど やおなかにかかった状態で衝突や 急ブレーキの力が加わると、子ど もの首をしめたり内蔵破裂を引き 起こすこともあり、かえって危険 なのです。 チャイルドシートの選択や使用 方法を誤ると、効力がないばかり か逆に事故時の被害を大きくする 可能性もあります。次の点にこ注 意<ださい。 ①チャイルドシートの選択 ●子どもの体格に合うものを選ぶ。 ●実際に車のシートに装着してみ て、<らついたりすべったりしな いかを確かめて選ぶ。 ●運輸省の型式認定ラベルとJ- Sマークがあることを確認する。 ②座席への取付 ●チャイルドシートのベルト取付 位置を子どもの体格に合うように 調整し、車のシートベルトで正し <国定する。 ●助手席にエアパック装着のある 車の場合、チャイルドシートは後 部座席に取りつける。やむをえず 助手席で使用するときは、座席を l番後ろまで下げ、必ず前向きに 取り付ける。 ③着用の際の確認 子どもをチャイルドシートに座 らせ、装着したベルトのバックル などが確実に差し込まれている「」 とを確認する。 ④着用中の注意 必ず保護者同乗のもとで使用し、 子どもを乗車させたまま自動車か ら離れない。 広報じようほく

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