広報じょうほく No.390 1994(平成6)年 9月
10/14
青山神社は、今から千年も えんぎしきしん 前にできあがった「延書式神 めいち≠つ 明帳」に記録されている古い 神社である。宝亀3年(77 2年)9月29日創建(あるい せん は遷宮)と伝えられている。 いたけものみこと 祭神も五十猛命で、この神 をまつる神社は本県内にも類 がない。この祭神は、韓国か ・訂一-′;._ 神さまに七つわる話⑤ 青山神社にまつわる話 t Iたかはらいの神事を中心にー 文.今 瀬 義 次さん らたくさんの木の種を持って つくL 日本に帰り、筑紫(今の九州) から播きはじめて日本中を青 山にしたと伝えられる木の神、 森林育成の神である。青山神 社という社名も、また、青山 じせき の地名もこの祭神のご事続か ら生まれたといわれる。青山 の地の人々は境内の樹木を大 切にし、杉の落葉さえもそま つにするなという言い伝えが 残っている。これが今日の緑 地環境保全地域であり「茨城 の自然官選」として選ばれ保 護される一つの要因でもあろ 、つ0 また、この神社には「たか はらいLという神事があった。 毎年9月29日の深夜に行われ る行事である。両親の健在の みこ 家から二人の男の子が御子と して選ばれる。拝殿で神主と 神 主 カヾ 御子、 祝冒御 詞と子 を の あ げ る 付添人がすわり 〔 御子が 玉串をあげて、神灯を消しま っ暗になる。御子と付添人は 二の鳥居に行き「ホーイ、ホ ーイ」と大声をあげ、シメナ ワを張り再び「ホーイ、ホー イ」と叫んで神社に合図する と神主は太鼓を打つ。更に、 約300メートル先の水田の 中の杉の木(元宮のあととい われている)に行きシメナワ を張り、特に大声で「ホーイ ホーイ」と叫ぶ。すると神主 はまた太鼓をうつ。太鼓がな ると御子と付添人は神社にも ぞうり どり、はいていた草履のはな おを切って棄てる。これで神 事は終る。この神事中に御子 に会うと死ぬといわれるので 付添人以外は誰も御子に会わ ない。この神事は戦後間もな く行われなくなってしまった が、かつて御子として参加し た人たちはたくさんいる。 (主に「茨城の神事」、川又 憲明さんの体験談より) 「おはようございます。今 はくろ 日、9月8日は白露。露が白 く見えるという二十四節気の 一つです。心なしか秋の気配 があり、さわやかさが感じら れますね」 朝のニュースで、キヤスタ 一つずつに季節を当てたもの です。そこを太陽が通過する 時候で、立春や夏至、大寒な どの名称がつけられています。 これは、太陰暦の名残です。 太陰暦では、太陽の位置と無 関係に暦日を決めていたため、 季節がどうなっているかがは っきりと分からなかったので す。そこで、季節を分かりや ーが季節のあいさつをし ているのを、見たり聞い たりしている人も多いと 思います。放送局などで は、こうした暦などの資 料をそろえていて、よく 季節のあいさつをします。 二十四節気とは、太陽 こうけい の黄経を二十四に分け、その ( 「秋の全国交通安全運動」で す。さわやかな秋の行楽シー ズンは、安全運転でお出かけ ください。 すくするために、二十四節気 が考え出されたのです。先人 の知恵ですね。 二十四節気のうち、春分や 秋分などはよく知られていま す。しかし、9月8日ごろの 白露は、あまりなじみがあり ませんね。ちなみに、秋の節 気は次の6つがあります。 立秋 8月8日ごろ 処暑 8月24日ごろ 有言寒空秋 降号露ろ分 だんだん秋が深まり、 寒さが感じられる言葉に 変わっていきますね。 さて、9月21〜30冒は、 白露 9月8日ごろ 9月23日ごろ 10月9日ごろ 10月23日ごろ
元のページ