広報じょうほく No.363 1992(平成4)年 7月
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前号で埋蔵文化財の価値や 保存の意義等についてお知ら せしました。 埋蔵文化財を保存しようと するとき、問題となるのが地 域開発や造成工事です。豊か なまち作りに向けて、地域開 発も大切です。 そこで、埋蔵文化財の保護 と地域開発という両者の意義 と性格を良く踏まえて調和を はかっていかなければならな いのです。 写真①は、上人野遺跡です。 一見、何の変哲もない田園風 景ですが、ここには上人野遺 跡があります。 この上入野遺跡には、縄文 時代中期や弥生古墳時代の集 落跡があるのです。そして、 磨製石斧や土器が出土し、常 北町教育委員会で保管してい ます。 遺跡の範囲は広く、仲郷の 鹿島神社付近は縄文土器、台 ( 2 子孫に残そう 豊かな郷土、Nm 青木の付近は弘生土器の破片 が大量に散在しています。 はじき また、弥生土 すえき 須恵器の完形品保持者も相当 数いると思われ、現在調査中 です。 ②の写真は、県道水戸茂木 線上入野地内の道路改良工事 の様子です。この延長予定路 線に上人野遺跡が含まれてい ます。そこで、事業主体の県 では、埋蔵文化財の保護を図 るため、着工前に調査発掘を して記録保有をする予定です。 このように、埋蔵文化財包 蔵地を開発しようとするとき は、原則としては現状保存で すが、開発計画の実施にも様 々な事情があることから、こ れに対する基本的な方針は次 の三つに区分されています。 しよう ▲ 写 真 ◎ つまり、県では今回の県道 改良工事にりの方法をとるこ とになります。 ですから、土木工事等を伴 う事業計画がある場合には、 事業区域内に埋蔵文化財があ るかどうかの照会の手続きを 直ちに行うようお願いします。 (照会先)常北町教育委員会 ℡88-3111 ア 原則として埋蔵文化 財包蔵地を当該開発区 域から除外する。 イ 事業区域にとり込む が、緑地帯とか公園と いった何らかの方法に より現状維持を図る。 り 止むを得ない場合に かぎり、発掘調査を行 って記録保存を図る。 (内線) 2⊥〔6・21q) 丹下 栄子 背のびせず我に見合える生活 にも窓を明くれば春の匂いす 坪井きよ子 起きてすぐ仕事場に行く習慣 は今尚つづく定年なきゆえ 滑川 信子 新緑はまだ深からず麓には春 の香匂ふ秩父山なみ 萩谷登喜子 ちりば 思い出を凄めたるごとき花束 を抱えて帰宅す卒業の娘は 島 愛子 夕冷えの野面明るき残照浴び たなか 畑中の家は鯉のぼり舞う。 関谷 走代 ここルーブルにモナリザを見 るモナリザを瞳凝らしてモナ リザを見る 多田志保子 娘より来し「お母さんありが うちわ とうLと善かれたる団扇鈴虫 のなき音を奏ず 広報じょうlま<

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