広報じょうほく No.362 1992(平成4)年 6月
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学校は月曜日から土曜日ま で通うもの ー いま、この当 然のような制度が変わろうと しています。 今年の〓学期から〝学校遇五日制″が実施 され、月一回、第〓土曜日が休みになります。 明治以来、一世紀以上にわたって続いてい た遇六日制にピリオドを打つことになりまし た。 この制度は、学校や家庭、地域での教育の あり方を見直しながら、これからの時代を担 う子どもたちの望ましい人間性を育てようと いう目的があります。 ノT\ 1学校遇五日制の導入 - 固聴診錮担囁垣伶ぼ哲哉蜃藤泡酌 1平成四年九月実施 月一回の学校週五日制が実 施される学校は、全国の国公 立の幼稚園、小学校、中学校、 高等学校、盲・ろう養護学校 です。また、私立の学校にも できるだけ歩調をあわせるよ う協力が求められています。 では、なぜ土曜日を休みに するのでしょうか。 社会全体が多様化し、大き く変化するなかで、自ら考、え、 判断し、行動できる資質や能 力を育てることを重視する教 育が求められています。 今回実施される〝学校過五 日制″には、子どもたちが家 庭や地域社会での生活時間を 使って、違う年齢の仲間との 遊び、自然体験、社全体験、 生活体験などを増やすことで、 このような資質や能力を根づ かせるという意味がこめられ ています。 すなわち、共通した知識や 技能を身につけることを重視 したいままでの教育から、個 性や創造性を育てることを重 視する教育を目指そうという 狙いがあります。 子どもが親と一緒に過ごす なかで、生き方や生活の知恵 を学ぶようにすることが大切 です。 しかし、共働きの家庭の子 どもや障害のある子どもへの 配慮も忘れてはなりません。 例えば、子どもは学校が休 みだけれども、親が働いてい るため午前中は子ども一人に なってしまいます。 そのため、幼稚園や小学校、 盲・ろう養護学校では、当面 の間、休みとなる土曜日にも、 学校を開放するように呼びか け、家庭での負担を少なくす るようにしています。 文部省では、この制度の実 施に向けて、二年前から全国 六十八校をモデル校にして 〝研究〞をしてきました。 その結果から、制度の実施 による家庭、学校、地域への 〝影響と対策〞は次のとおり です。 いままで六日間で学習して 休みになっても、何をすれ ばよいか分からない、あるい は、活動の場所がない。これ では意味がありません。 そのため、学校にある施設 の開放や公共施設の整備・充 実を進めること、そして、大 人のサポートが必要となって きます。 今後、学校過五日制の定着 を図っていくうえで、学校、 家庭、地域社会がいままで以 上に連携を深め、一体となっ て問題の解決に取り組む必要 があります。 休日が増えることによって、 子どもたちの生活が活気ある ものになるように、社会全体 で見守り、対策を考えていき ましょう。 いたことを五日間で学ぶこと は、かえって子どもに負担が かかるのではないかという問 題があります。 これに対して、授業のカリ キュラム編成や指導方法を工 夫するようにしています。 広報じょうほ<
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