広報じょうほく No.354 1991(平成3)年 11月
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下水道の部最優秀賞 常北中二年 大高 美里さん ●●守ろう自然′ 広げよう下水道●● 私たちの住んでいる自然の豊かな常北町も生活環境の変化 により、年々川の水の汚染がひどくなり、昔からの自然の美 しい姿が少しずつ見られなくなってきています。 祖母や父の話によると、家の前を流れる川も、昔は澄んで いて、いろいろな魚が泳いでおり、子供たちは水遊びや魚釣 りを楽しみ、ホタルやきれいなトンボやチョウなどもたくさ ん飛びまわっていたとのことです。 ところが、今の川の姿は汚水の流入により水が汚れ、魚の 種類や数も限られてしまっています。ビニールや空缶などの ごみくずが、いつもといっていいほど浮いています。これで は、水遮びなどは全くできません。 私は昨年より、今はこの辺りではほとんど見られなくなっ てしまった、国チョウに指定されているオオムラサキと.いう チョウの生育の研究を学校でしています。幼虫が何回もの脱 皮をくり返しながらさなぎになり、そして成虫になっていく その神秘的な姿は、さすがに、国のチョウに指定されている ●●●み 宅堕●●● すめる⑳ ヽ ′( だけあってすばらしいものがあります。 オオムラサキは、美しい水の流れる川の流域に生息してい ます。茨城県では、小貝川流域の町や村をあげて、オオムラ サキを呼び戻す為に、やはり頑張っているとの事です。私の 夢は、常北町にもオオムラサキを呼び戻すことです。そして、 自然に生息する動物たちの安心して生きていける場をつくる ことです。そのためには、まず汚水が大地に流れ出ない様、 下水道の整備をすることが第一だと思います。 自然を壊すのも守るのも人間です。みんなの気持ちが、一 つになっていくことが大切です。 また自炊…を守ることと同じで、健康的で快適な生活環境は 誰もの願いであると思います。そのためにも、下水道をつく らなければなりません。下水道ができれば、大雨がふっても 浸水が防げます。衝からハエやカがいなくなり、側溝やドブ のいやなにおいもなくなり衛生的になります。そして、汚水 のたれ流しがなくなるので、川や湖、海がきれいになります。 ところが、わが常北町では、まだ下水道が完全には、整備 されていません。 整備するために、私たち町民が、日常生活の中で下水道の はたらきを深く理解し、今、自分たちは何をすべきかを考え て、行動しなければなりません。 そこで、私は下水道とはどういうはたらきをするか考えて みました。下水道とは日常生活の中で、台所やふろからでる 汚れた水を、下水道管で処理場に集め、四つの工程で処理す る施設全体のことをいいます。 第一工程では、まず沈澱池 で汚れた水をゆっくり流し て、汚れを水に沈めます。す ると上澄水は小さな汚れとパ イ菌だけになります。 私 それを第二の工程、エアレ ーションタンクで汚れを食べ る微生物をふくんだ泥を加え て小さな汚れを食べてもらい ます。 そして、第三工程で再びゆ っくり流して、小さな汚れを 食べた微生物を下へ沈め、き れいな上澄水をつくります。 最後の第四工程では、消毒 槽でバイ菌を消毒薬で殺し、 きれいな水にして湖、川に戻 します。 このような、下水道のはた らきを知った今、下水道の整 備の必要性を強く感じます。 下水道促進週間は、みんな に下水道の重要性を知っても らうよい機会だと思います。 一刻も早く下水道が整備さ れることを、願っています。 そして、常北町にも美しい オオムラサキが雄々と、大 空を舞い飛ぶ日が来るこlと と、美しい自鉄、美しい日本 がいつまでも続くこと、そし て私たちの生活がより健康的 で快適になることを望んでい ます。 広報じょうほ<

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