広報じょうほく No.353 1991(平成3)年 10月
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果物のなかで甘い、渋 いがあるのは柿だけ。 長い年月をかけて渋柿 を品種改良した結果で す。柿の渋の正体は、 「柿タンニン」と呼ば れるタンニン物質。 お茶の渋みと同じ物 です。甘柿も渋柿も、 実が青いときはどちら も渋いのですが、実が 赤くなるころから自然 に渋が抜けるのが甘柿 です。この〝渋が抜け 樅は、秋の味覚の代表とい えます。ご存じのように、柿 あましぶ には甘柿と渋柿がありますが る〞というのは、タンニン物 質がアセトアルデヒド(アル コールの一種)と結合し、不 ドライアイスで渋を取る 溶性化したタンニン物質は味 がなく、もちろん渋くもあり ません。甘柿の果肉の中にあ ヽ る黒いツブツブ、俗に「ゴマ」 と呼ばれるものは、この不溶 性化したタンニン物質の集ま りです。一方、渋柿は、完熟 し、柔らかくなるまで渋が抜 けません。しかし、人工的に 渋を抜けば、甘柿と同じよう に食べられます。 手っ取り早いのは、アルコ ー ルを使い、タンニン物質を 不溶性化させ、脱渋す アイスを入れておくと、 もすれば甘くなります。 ビニール袋に渋柿とドライ る方法です。渋柿約1 キロをビニール袋に入 Ljうちゅう れ、焼酎かウイスキー を10∝吹きかけ、□を 縛って日当たりのいい ところへ置いておくと 柿の品種にむよります が、一週間ほどで甘く なります。深いお皿に 焼酎を入れ、へたの部 分をよく浸してもOK です。また、炭酸ガス を使う方法もあります。 ′-\ 渋 5 柿 日 ● ● 水 田 の 1キロ・に対し、ドライアイス 20グラムが目安です。 渋柿は赤く色づいた硬めの ものを使い、あまり寒くなら ない10月ごろまでが、このよ うな渋抜きには最適です。 ふじゅく そく 耕起●● 作土屑が浅いと根の伸びが 悪くなったり、低温、干ばつ の影響をうけるので15センチ 以上の作土屑をつくります。 生ワラをすき込むときは、 Lん 、」■‖しrく ’てノ\ 、 チ ッ ソ 10 ア 今月の農作業 l進 ル す 当 る り た 20 ダ) キ ●●麦づくりの ポイント●● します。冬期から春期にかけ てのすき込みはなるべくさけ て下さい。 耕起は深く、パワーディス クなどで15センチ以上耕起し ます。特に、転換畑の深耕は 透水性がよくなるので効果は 大きくなります。 砕土があらいと準牙が悪く なります。 苗立ちの目安は一平方メー トル当り、ドリルまきは50〜 60本、バラまきは200〜獅本を 目標とします。 ●●サヤエンドウ・ ソラマメの 種まき●● 種まきほ10月下旬。連作を きらい、酸性に弱い。しかも 排水の悪い畑では越冬中に根 ぐされを起こすので注意。 種まきが過すぎると寒さで こし 枯死し、欠株ができ、早すぎ ると生育がよすぎて寒害をう けやすいので注意して下さい。 (常北地区農業改良普及所)
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