広報じょうほく No.348 1991(平成3)年 5月
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講演会の途中で午後三 時のサイレンが鳴りまし た。近くの工場のサイレ ンでしたが、どこにいて も開けるものでした。 そのとき、ふと思い出 したのが、このまちは、 あのだれもが知っている 「てるてる坊主、てる坊 主……」の童謡の作詞者 浅慮鏡村先生のふるさと だということでした。 そこで「いやぁ、みなさ んのまちは、てるてる坊 主の発祥地ですよ」と言 ったのです。 てるてる坊主の まちが誕生 すると、数日たってから、地 元の銀行の行員全員が、胸にて 数年前に長野県の山あいのま ちに講演に行きました。松本市 と大町市の間にある池田町です。 ふるさと塾主宰・萩原 茂裕 ■ ハ せるオルゴールが、てるてる匝 主の旋律に変わってしまったの です。そればかりか、やがて立 るてる坊主を下げました。それ に呼応して、商工会の青年部が 「よし、てるてる坊主のメロデ ィーのチャイムとオルゴールを つくろう」ということになりま した。そうして、とうとうまち のほとんどの家で、受話器をの 足元にある材 」-で耕す 「かつおぶしの産地だから、レ ストランや食堂、それからホテ ルに、かつおぶしと削り器を置 きなさい」とアドバイスしまし た。つまり、どこでもそうです が、外で売ることばかりを考え て、自分たちがそれに愛着をも っていないのです。これでは市 が発展する道理がありません。 それから、かつおは一本釣り の漁法ですから、「一本釣りをス ポーツにしたらどうでし辛フ」 と勧めました。これは、ずいぶ 派な「てるてる坊主記念館」ま で誕生しました。 自分たちが まず愛着をもつ 鹿児島県に枕崎という市があ ります。かつおぶしの名産地と して有名です。 今から七年ほど前になります が、市の有志の人たちから、「か つおぶしが売れなくて因ってい ます。いい方法はありませんか」 と相談を受けました。 を ん有名になりました。そのうち 国体にも採用されるかもしれま せん。 五月の空に かつおのぽり まだあります。枕崎からこい のばりがなくなってしまったの です。代わりに、まちの空には、 風薫る五月、なんと、かつおの ぽりが泳ぐようになったのです。 つまり、まちづくりがうまく進 んでいるところは、みんなが、 足元にある材料を耕し直してい るのです。初めから盛んだった ものは、一つもありません。 文化というのは英語でカルチ ャー、簡単にいえば、〝耕す〞 ことです。自分たちのまちにあ る、ふだん何気なく思っている 材料を、ハートで耕すことが、 まちづくりの一つのやり方です。 生きる町となるためには、ハ ートが必要なのです。 さいか 救おうJ災禍にあえぐ人々を 5月は「赤十字社員増強運動月間」です 「赤十字社員」とは、赤十字が行う人道的な活動を支援するため、毎年500円以上を拠出して下さ る方々のことで、どなたでも加入できます。 今年も、町民の皆様のご協力をお願いいたします。 日本赤十字社常北町分区 広報じょうほ<
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