広報じょうほく No.346 1991(平成3)年 3月
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桜鯛包丁にある息ぐもり 今瀬 剛一 身を反らし春一番を送りけり 加藤 鉦好 かつて村境の橋や猫柳 片見 博 春の鴨ふるさとに釆て群を解く 原 勝男 あ人二うせ 鮫鰊の腹たぶた鈴木きよし さ一小◆ト 魁けて紅梅咲ける昨日今日 須江 君子 梅寒し湖畔に風の多き日は 永山 綾乃 風貌轟齢 (梅の倍楽園を写生) 紅梅の一輪二輪沼寒し 隻 俳句教室 母の芸ふ一輪の梅 高からぬ山が相寄り春淡し 中村 草介 路線バス行く両側に雪の壁 杉木 輝夫 喉彿あらわに通る梅の下 長須きみの 気嫌よく鳥の飛び立ち桜の芽 飯村 愛子 北風の強まる中の焼却炉 飯嶋 とみ 雛選び夫もくもくと立ちにけり 高橋 芦江 病友の笑ひ春風ひろがれり 鯉渕寿美恵 雑炊を吹きくぼませて老二人 桧山 よて か 鈴木 幸子 えり 襟立てて行き交う人や梅寒し 小堀 林三 湖を借景にして梅の園 小山 静香 こ人二人 梅の香を秘め濠々と吐玉泉 永山 とみ ビヤご㌻フ 盈 なっもん 梅寒し寂光走る御成門 猪野はるい け「ポ人 声よ 結顧の梅に潮の香漂へり 安藤美恵子 √し 梅寒しいぶせき家の犬親し 宇野 英一 梅の道普も今も変わらぎる 桐原 桂花 いt〜 一輪の梅の白さよ潔よし 井坂 光夫 産急にして紅梅のまだ固し 丹下やゑ子 寒牡丹咲き退院の日の近し 荒井 頚雨 二 だいむら t がりぷえ 古代村歴然とあり虎落笛 飯村のぼる てかげ 潮の照るに反るに梅寒し 小野草葉子 (指導者) ついな 追艶後の人の流れに身をまかす 浅野 菊枝 ねむたがる児の掌のぬくし雪う さぎ 羽石 次枝 水仕事後をふっくらと牡丹の芽 小田木 梅 野良着縫ひをり昨日より日脚伸 いそべきよ ぶ 蛇ト‖先上向きのまま冬囲 鶴見 弘子 呼吸補助器つけたるままの霜の 阿久津あい子 夜 福寿草ぽかぽか母の安ら顔 安藤沙都子 子の在りてある有難さ蕗の毒 液辺 典子 風邪薬のんでまばたき多くする 袴塚 末子 尋ね来し友の白髪春炬燵 吉元つる代 この頃の父と向き合ひたくて春 竹内 幸子 うたた寝の覚めぎは綿虫の飛ペ り 瀬谷 博子 (城北句会選) 卒業直前の春休みに、親が行 ったこともをい海外へ、旅行に 行く大学生が少をくありません。 「親のすね 今をさかりと か じるなり」という古川柳が思い 合わされます。 親の 「すねかじり」は、自活 する能力のをい子供が、もっぱ ら親に経済的援助をしてもらう ことをさしていう言葉です。 す祖ひぎ 脛は膝から足首までで、ここ を負傷すると歩くことができな くをる部分。脛の前面は「向う 脛」、後ろの中央部は「ふくら はぎ」と呼ばれます。ふっくら 官営の履歴書 す ね か じ り ( と肉付きのいい所で、一番かじ りがいがあるといえるでしょう。 「子宝脛が細る」は、親にと って宝というべき子供も、育て るのに苦労させられることをい ったものです。また同じ脛でも、 かじられるのでをく、傷をつけ られると、まったく別を意味に をります。「脛に傷を持つ身」 といえば、後ろ暗い過去の悪事 を隠している、やましい身の上 のことです。 脛に傷を持つよりも、子供に 脛をかじられるほうが、まだま しといえるかもしれません。 おねが い 係では、広報紙面を住民 の皆さんに利用していただ くため、ご寄稿をお待ちし ています。 写真、詩、短歌、俳句、 随筆等、ご自由におよせく ださい。 広報じょうほく

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