広報じょうほく No.345 1991(平成3)年 2月
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ぼくの家の前に、那珂川へそ そぐ西田川が流れています。去 年、川の工事が行われ、今まで あった古いコンクリートのせき がとりこわされて、新しく風船 ぜきがつくられました。風船ぜ きというのは、田んぼに水が必 要なときだけ、袋に空気を入れ 平成二年度下水道促進週間優秀作晶 早く設備してほしい下水道 青山小五年 海老沢 誠 てせきとめ、田に水を送るので す。水がいらをいときは、袋を ペシャン の水が流れるようにした新式の せきです。 この間、風船ぜきに、おじさ んと弟と三人で、三回ほどつり に行きましたが、前にいたフナ 〔 などはTぴきもつれないで、ロ ぼそという魚と、集団で泳ぎま わっている五、六センチ位のえ さ取り上手をザコ、しかつれませ んでした。せきの上と下の方の 水の中には、茶かっ色のもがた くさん生えていました。これは さんけつの状態の水で、青いも が生えられをいのだと思います。 これでは生きている水とは言え ません。だから、魚も住めをく をっているのです。 なぜこんをに水がきたをいの だろうか。考えてみると、川の 近くの家々から、洗たく水や炊 事の水、そのほかよごれた水が たくさん、ほりを通って川に流 れこんでいるのです。これでは 水がきたをくて、魚が住めをい のが当たり前です。みんなで、 この事は真剣に考えをければな らない問題だと思います。いな かのぽくたちの川でさえ、こう をのだから、人のたくさん住ん でいる町の近くの川や潮のよご れが、あちこちで問題となって いるのがわかります。 おじいさんの話しだと、おじ いさんの子どものころは、更に なると前の川は、子ども達の楽 しい遊び場で、泳いだり、魚を つ.ったり、思い出の場所だった ( と言います。夏は毎日夕方にな ると、空中に魚がたくさんとび はねるので、つりに行ったそう です。そして、そのころは、え さは革もの中にたくさんの子え びが住んでいたので、それをぎ るですくって、えさにしてつっ たそうです。いかりという魚ヤ フナやうをぎ、ぎんぎょやをま ず等と種類もたくさんいて、一 時間に三十びき以上はつれたと いいます。おじいさんは、それ をてんぶらにしてみんをで夕食 のおかずにしたそうです。また、 うつぼを夜に川にかけて置くと、 朝、うをぎが入っていて、かば 焼きにしてよく食べたものだと むかしをなつかしそうに話しを してくれました。 地球は今、水のよごれ、森林 のはかい、さんせい雨、温だん 化、オゾンそうのはかいをど、 いろいろなかんきょう問題で苦 しんでいますが、その中でも、 水の問題は一番ぼくたちの目の 前の問題です。ぼく達の生命に も直せつえいきょうがあるのだ から、ぼく達の町でも、一刻も 早く下水道を上水道と同じよう に完備して、川にきたない水を 涜さをくてもよい生活ができる ようにし、そして魚のいっばい 住める、むかしの自然の川に早 くもどしたいと思います。 5 広報じょうほく

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