広報じょうほく　No.326　1989（平成元）年　10月

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昭和の時代も終り、新しい年 代にかわりましたが、昭和初頭 の小学校入学時から昭和の終り まで、激動の時代を振りかえっ て見ると、すべてのものに恵ま れた現代の生暗に此して、想像 に絶する苛酷を農村恐慌時代を 経て戦争という大きを渦の中に 巻き込まれて青春時代の大半を 過ごしてしまった過ぎ去りし日 が思いうかびます。 昭和十二年の支部事変から日 中戦争へと戦時体制が徐々に強 化されつつあった昭和十六年三 月、現役兵として入隊の直前ま で、いずれは戦地に行かねばを らぬことを予想に入れて、長男 という立場から後顧の憂いのを いようにして行かねばをらぬと 心に期して、青春のエネルギー を全力投球して、横浜で下宿生 措をしをがら古河電線工場に勤 めたという三年半の厳しい面も 体験しています。 単調な田舎の生活より、新し ★擁 ‡ 想い出の地を訪ねて 上人野 猿 田 正一 い体験と知識が豊富に吸収する ことができ、活気に満ちた忘れ ることのできをい青春時代でし た。 南方で終戦、二十一年七月に 復員して下宿や工場を訪ねまし たが、どちらも戦渦からまぬが れていましたので、再就職の心 算でしたが、後継者という理由 で両親に反対され、やむなく折 角身につけた技術を〝をげうっ て″農業をつぐ羽目にをったわ けです。 折りにふれ、当時の想い出が 懐かしく、遠く過ぎ去った日々 に想いをはせて当時を偲んでい ます。 過日、大和市に所用の折りに 途中下車して当時の下宿や工場 を四十二年ぶりに訪ねました。 まず下宿に行きましたが、都 市計画によって家屋もとりこわ され、父母のように面倒をみて くれた下宿のおじさん、おばさ んも他界、家族も他に移転して /\ 姿を見ることはできませんでし た。よくキャッチボールをした 近くの分譲地の草原の広場も、 散歩を楽しんだ浅間台の丘の上 までも、ぎつしりと住宅化して、 四十余年の歳月が当時のようす をすっかり塗り変えてしまって いました。下宿から五分ほど歩 くと工場ですが、こちら側の町 と工場をへだてて川があり、工 場に渡る電線橋があり、残業の 帰路、橋の上から故郷の星空を 眺めて望郷の思いにかられて胸 が熱くをった懐かしい思い出が 胸中を走ります。工場は周囲八 キロにも及ぶ広さですが、現在 は企業合理化で千乗と平塚に移 転され、跡地は各種の住宅の展 示場にをっていました。 私の職場は東側の外塀の近く でしたのですぐわかり、局内工 場といって各種のコイル線と飛 行機のエンジンの重要部分に使 用する高圧線の生産で、幅八メ ートル高さ五メートルの大型機 械を男一名、女三名で担当する 作業でした。線の繰り出し、塗 料の補給温度、被覆の測定、巻 取りと、機敏を動作と緊密を連 継が要求される厳しい作業でし たが、兵器の花形〝飛行機の重 要部分生産″という誇りと使命 感でみんを一体とをって頑張り ました。 末子さん十八歳。黒い髪を後 に束ねて愛らしく色白、紺の上 下の作業衣に白い襟をのぞかせ て明朗を人。千代ちゃん二十歳。 石川県出身でいつも三コニコ、 きびきびした動作でよく働き、 どんを過労を作業でも嫌な顔を 見せをい北国特有の粘りのある 人。サクちやん二十歳。十五歳 のとき母親に亡くなこられ、幼き 弟妹の母親代わりとをって面倒 をみをがら家事一切をして父親 を助け「おしん」のようにどん 底にあっても不屈の精神で積極 的に行動する頼もしい人。今思 い出される三人の同僚の姿です。 当時の男女関係は今とは異を り、口に出したり手を出したり するようをことは許されず、青 春の情熱も心の奥に秘めて、十 六年三月に入隊したものでした。 戦地生活五年六か月。終戦そ して復員。共に働いた仲間もそ れぞれ故郷に散ってしまった今、 しばし工場跡地にたたずみ、当 時の思い出にふけり、入隊の折 り、町内会、国防婦人会、会社 の多数の人々が整列する社殿で 武運長久を祈願してくださった 浅間神社に行き、感謝をこめて ′t\ 参拝。ここから萬歳と旗の波に 送られ、感激でいっぱい。何度 もふりかえり送っていただいた 横浜駅までの道をたどりました。 当時、広々とした駅前広場も 近くまで高層ビルが林立し、商 店街も地下街を含めて華やかに 整備され、横浜の玄関口として 昇降の人波でいっぱいでした。 当時をしのび、この繁栄と平 和が、いつまでも続くことを祈 りをがら想い出の地を後に帰路 についた次第です。 ’89グリーンふるさとフェスティパルへどうぞ 県北18市町村が、フェステイ′iル「お祭り」を通して、各市町村の絆を深め るとともに、フェスティバルに訪れるグリーンふるさと悶内外の人々との交 流を図り、魅力あるグリーンふるさと圏をアピールすることを目的に開催し ます。ご家族、お友だちおそろいでお出かけください。 ・と き←11日11日餌午前10暗から午後4時 ・ところ-常北中学校グランドほか ・主な催Lもの ☆グルメコ←ナー(ジャンボナペを囲んで楽しんでいただきます。) ☆各市町村の特産物即売コーナー ☆ワンバグコーナー ☆ライブコンサート(田中美奈子) 乞/ご期待.′ 広報じょうほ< ll/1l グリーンふるさとフェスティバル・於常北中

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