広報じょうほく No.323 1989(平成元)年 7月
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現職者のTと退職者のKとが、 朝のウォーキングを始めてから 三年にをる。目的はどうやら、 おなかのふくらみをとること、 いつまでも若さを保つことのよ うであった。 午前五時半、みどり保育園前 出発。元春園鉱泉脇の坂道を降 りて桂村地内に入り、そこから 高久方面への急坂を登る。高久 地内を巡った後、往きに登った 急坂を降りて再び春園鉱泉脇の 坂に出て帰って来る。これが二 人づれのおきまりコースである。 歩数はおよそ八千歩、所要時 間約六十分であるが、これは目 によって大部異る。自然を観察 したりおしゃペりやみちくさを どが含まれてしまうから……。 今年は四月二目が歩き始めの 日。朝の気温は七度C、ちょつ と寒かった。厚手のトレーニン グウエア、両手に軍手をはめて のスタート。 おきまりのコースとはいえ冬 の期間休んでいたので、まわり 二人づれ ウオーキング の家も田畑の様子も、なぜか新 鮮を風景として目に映った。歩 くほどに体が温もってきて、空 気がすごくおいしかったこと、 深呼吸を何回もしたことを記憶 している。 朝の澄んだ大気の中を歩くう ちに、目も耳も心までが清々と 澄みきってくる。おしゃペりも 弾むというもの。みちみちの話 題、それは実にバラエティーに 富んだもので、今年は時局を反 映してか「江副」 「竹やぶの二 億円」が話題をさらった。ある 時は娘や孫のこと、ある日には 町政や環境美化問題、健康管理 にまで及ぶこともあった。 毎日同じ道を同じように歩い ▲早朝のさわやかな空気を胸一杯に吸って歩く、いつものコー ス。健康保持に自信もついて、心も踊る……… ているのに、まわりの様子は毎 日違ったものを見せてくれるの だから嬉しい。道すがら出逢っ た知らをい人と交す挨拶、顔見 知りのお母さんとの立ち話、道 ばたの革や木の花々、田畑の季 節に応じて変化する様子をどを ど……。 天候が毎日一様でないように 毎日新しい気分で珍しいものを 見をがら、楽しく話し合いをが ら歩く六十分そこそこのこの時 間こそ、まさに二人のゴールド タイムである。 二つの坂道を登り降りすると 心臓はドキドキし汗もかく。こ れがまた快適をのである。 しかし時には、二人の嫌いを 野犬がしつこく着いてきたり、 途中で雨が降り出したり、いや を思いをすることもあるにはあ るが、それらはものの数ではを 1 0 し 汗ばんだ体に朝日を受け、軽 々と家に帰り着くころが大体六 時半、大方の人がやっと起きだ したころだと思うと、歩いてき たその分だけすごく得をした感 じにひたれるのである。 今年も歩き始めて三か月、二 人の諸用や雨で歩けをかった目 があってh実際に歩いたのは五 十五日ほどであるが、体調から 推して歩きの効用は除々に表わ れていると思う。 何よりも、二人が共通理解の もとに楽しく歩き続けることの できる幸せと、歩いたあとのさ わやかな感を味わえる倖せとを、 しみじみと感じているこのごろ の二人をのである。 (K生) 毎年7月は”社会を明るくする運動〝月間です 「社会を明るくする運動」は、すべての国民が、犯罪の防 止と罪を犯した人たちの更生について理解を深め、それぞれ の立場において力を合せ、犯罪や非行のをい明るい社会を築 こうとする全国的な運動です。 広幸削」ようほ<こ

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