広報じょうほく No.316 1988(昭和63)年 12月
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☆ - 特選三句 嫁ぐ娘に風土記の天の菊日和 青柳 貞子 残菊に終りの虹の羽音とも 永嶋トミ女 秋の蝶草に沈めば傾く日む 手塚多津女 ☆1入選二十四句 碑みせて金賞菊になほ余香 小田木大寒 明け昏れを菊一筋に菊師老ゆ 斉藤 いし 母米寿天も応へて菊の暗 寺門 修 顆に菊触るるまで寄す車椅子 綿引多美子 煤け梁家紋の光る隠れ里 小堀 林三 乾きたる天へ落葉を焚く煙 桐原 桂花 菊に訪ひ菊に訪はれて相親し 永嶋 彩嘩 銀杏黄葉敷きつめ寺は寂として 宮本 泰子 菊花展城に百日菊師寝る 遠藤 泰芳 菊県帯俳旬失念 柚が家の軒の低さよ乱れ菊 今川くら子 田仕舞の煙染めたる夕日かを 宇野 英一 白菊のあをがち憂無しとせず 杜田 日和 菊人形一体仕上げ菊師酌む 小野 聖子 残り香の庭一杯の菊日和 永山 紀子 菊の宴軒にかかげし細き月 永山 綾乃 神の菊雅楽の如く虹騒ぐ 桜井 三郎 一筋に菊を作りて五十年 布袋由舌造 厚ものの黄菊に終ひの錆走る 小林 むめ 尉鵠庭の貴公子然として 関 善書子 憎が法説く間もしきり落葉降る 横山 瑞穂” 萄にして天地人あり薫りけり 安達 正二 御ン病気づかひをがら菊花展 柿沼みね子 通常国会は毎年十二月上旬に 召集されますが、国会の本会議 で案件を投票で決める場合は、 議員たちが賛成の白票、反対の 青票を持って、演壇上に設けら れた箱に入れていきます。この 採決方法は、投票箱の周りをぐ るぐる回るところから、俗に「堂 々めぐり」と呼ばれてきました。 所得税や法人税をどは、納税 者が自ら税法に従って自分の所 得と税額を正しく計算して申告 し、納税するという申告納税制 度を採用しています。 大部分の納税者は適正な申告 と納税を行っていますが、申告 しをければをらをいのに申告し をかったり、誤った申告をした り、あるいは故意に過少を申告 をする納税者も見うけられます。 そのため、国税局や税務署で は的確を調査を行い、申告に誤 ☆車 . 撃舜寛芋茎室*董*董 脱税は社会公共の敵 堂 々 め りや不正がある場合には正しい 申告に改めてもらっています。 また、特に悪質で大口の脱税 者に対しては、不足している税 金を納めさせるだけでをく、刑 事罰をも科すことを目的とした 査察調査を行っています。 査察調査とは、悪質で大口の 脱税をしている疑いのある老に 対し、犯罪捜査に準じた方法で 行われる特別を調査です。 脱税者がいかに巧妙に脱税を 企てても、国税査察官のち密で 「議論が堂々めぐりをしてい て、さっばり決まらをい」など というように、.「堂々めぐり」 は同じことを繰り返して物事が いつまでも決まらをいケースを 指しますが、これはもともとは 仏教用語からきたものです。 仏像や仏堂の周囲を、祈願の ためや儀式として回るのが本来 り 系統だった調査七より必ずその 脱税は発見されます。これによ り、刑事事件として検察官に告 発され、裁判で有罪になると、 本税や重加算税、延滞税を納め るばか月でをく、懲役や罰金の 刑罰が科されます。 脱税は犯罰です。国民一人一 人が所得に応じて負担しをけれ ばならをい税金を不当に免れる ことは、正しい申告と納税を行 っている善良を納税者を裏切る ことにをります。 脱税は、いわば社会公共の敵 というべきものです。 の一「堂々めぐり」ですが、その まねをした子供の遊びも「堂々 めぐり」と呼ばれました。 神社の鳥居、立ち木、家の柱 をどの周りを子供たちが手をつ をいで回ったり、子供二人だけ で手を引き合ってくるくる回っ たりする遊びがそれです。 国会の「堂々めぐり」が児童 遊戯の名称と同じというのは、 何とをくユーモラスを感じがし をいでもありません。 広幸圧じょうほく
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