広報じょうほく No.303 1987(昭和62)年 12月
4/16

だれでも年をとれば、物忘れ が多くをるものです。これは脳 の老化に伴う現象で、病的をも のではありません。よく物忘れ をした老人が、冗談まじりに「ポ ケてきたかを」と言うのは、こ うした老化現象による記憶力の 低下が原因です。 これに対して痴呆とは、脳の 後天的な障害によって、いまま での知能をどが比較的短期間の うちに低下し、日常生活に支障 をきたすようにをることをいい ます。脳の後天的を障害とは脳 痴呆性竜泉巷理解庖豪高 かつて「恍惚の人」という小説がベストセラーになり、最近では「花いちもんめ」という映画が 賞をとりました。これらはいずれも老人の痴呆をテーマにしたものです。 高令化社会の到来に伴い、老人の痴呆は他人事とは言っていられない深刻な問題になりつつあり ます。しかし、痴呆についての情報が乏しく、痴呆性老人に対する誤解や偏見はいまだに根強く残 っています。 人生八十年時代を迎え、一わたしたちは痴呆についての正しい知識を身につけておく必要があると いえるでしょう。 ここでは、痴呆の症准や特性をみながら、介護の基本や痴呆の予防について考えてみました。 ポケと痴呆は … 発生原因が異な 卒中をどの傷病のことで、老化 現象が原因のいわゆる「ポケ」 とは発生の原因が異をります。 痴呆をさらに大別すると、ア ルツハイマー型痴呆と脳血管性 痴呆の二種類に分けられます。 アルツハイマー型痴呆は、脳 細胞がなんらかの原因で変性し、 正常に働かをくをることによっ て起こるといわれています。一 方、脳血管性痴呆は、主に脳卒 中をどによって起こるものです。 この場合は脳の血管が詰まって しまい、血液の流れが妨げられ たり、血管が脳を圧迫してしま うため、脳が正常に働かなくを ってしまうことが原因です。 /〕 ごはんを食べ終わったとたん に「ごは人はまだかい」といっ たり突然わけの分からをいこと を叫びだす--L痴呆性老人は 普通の感覚では理解できをい言 動をとります。これは痴呆性老 人の記憶力、理解力、判断力と いった知能が低下したために起 こるものです。 このほかにも、痴呆性老人に は、次にあげるようをいくつか の共通する特徴があります。家 族の皆さんやまわりの方は、ま ずその特徴を知ってください。 まわりの人がー 特徴を知ろう そL■て、そのようを行動を奇異 に思わず、理解してあげること が、家族として、また介護する 上でとても大切にをってきます。 ∇自分の言ったことを、すぐ忘 れる。 ∇何か行動を起こそうとしても どうしたらいいのか分からを ゝ 0 し ∇自分がどこにいるのか、だれ なのか分からない。 また、これらの特徴と並行し て、精神状態や行動に異常があ らわれます。知能をどの低下を ”主症状〝といい、次にあげる ような行動を”副症状〝と呼ん でいます。 ∇精神症状川‖‖‖‖Ⅲ幻覚、幻聴、被 害妄想をどが起こり、だれ もいをいのに話しかけたり おこりだしたりする。 ∇行動の異常==誹梱や央禁、 便をもてあそぶをどの行動 をする。 ∇もう一つの特徴は、最近の出 来事よりも昔の出来事のほうが 忘れにくいということです。思 春期や青年期をどの記憶はしっ かりと残っていても、最近のこ とはすぐ忘れてしまいます。現 在一緒に暮らしている家族の名 前を忘れてしまい、すでに死ん /運転者には酒をすすめをい を守ってください。 現在警察では、飲酒運転防止 強調運動を実施しており、飲酒 例年、年末年始の時期にをり ますと、飲酒の機会が多くをる とともに、飲酒運転によ旦父通 事故が多発します。 楽しく飲んだ酒が一瞬のうち に他人をも巻き込んだ悲劇にを るのが、恐ろしい飲酒運転です。 このくらいの酒では自分は絶対 に大丈夫、すぐ近くだから、な どと思ってついハンドルを振る ことが大きを間違いなのです。 酒は人間の反射神経や判断能 力を狂わす凶器です。 /酒を飲んだら運転しをい /飲酒の席には車を運転して行 かない を厳守するとともに、家族の皆 12/10〜1/10 ‖‖‖‖県民運動実施中= 年末年始の 交通事故防止

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です