広報じょうほく No.301 1987(昭和62)年 10月
13/14

■▲ 完熟の白桃すすn見栄もをし 飯村 愛子 出産の予定日は萩咲くころと いそべきよ ●・ヽ 夏休み終え明日よりの靴並ぶ 長須きみの むら 一屑にふれ大げさに揺れ萩の叢 阿久津あい子 湯煙りがゆらゆら揺れて秋の雨 飯嶋 とみ と人は 赤錆蛤文字の涜れる筆の先 高橋 戸江 水澄んで嫁の出産間近をり 小田木 梅 検診を終えし深息萩ゆるる 浅野 菊枝 船が出て私は萩の風の中 竹内 幸子 月出でて白地は水の匂ひもつ 吉元つる代 一屑といふものの淋しさ急に秋 鯉渕寿美恵 (城北句会遺) ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ 空……………カラ 生きて居るからそれなりに 蔑多なやみはあるものの 彼岸に去ればその後に べンペン辛が揺れるだけ からからオち 空・空・空と揺れるだけ 関谷 夢丘 川上千代子 わくら糞は生あるごとく吹く風に あらがいつつも水に落ちゆく ∋雪空】宅】毒蔓- じょうほく文書 笥琶】蔓笥要j℡5ど】⊇--宅JF 花 桐 短 浅野 君代 うす暗き春日の森の奥深くひっそ りと残る柳生街道 安藤 愛 枯れしまゝ花立てに花の残りゐて 風に揺れゐる盆近き墓地 飲田 マサ 育刈の減反田に白鷺の何見つくる や群れなして降る 薄井 ひろ 膿までの陸稲の中をとつとつとひ かれ行くわれオートカルナに 大畠 元宏 ゆきずりに「お散歩ですか」と言 しはと われしを皮肉とも思うわが試歩路 にて 片見 和枝 さ看 たの 雄々しきを悼みつゝ来し東尋坊の 海は潮の如くやさしも 歌 会 畠 愛子 息と歩む舗道に白きアカシヤの花 散り敷ける夕の港町 関谷 走代 細き菓の紅葉はゆれて光りおり御 こ ヽ‘{ 簾の如くに見えて美し 多田志保子 うす紅の咲く丘やこのあたり 山鳩聞きし森も今なし † 丹下 栄子 ●■ 夏休みの孫らに混りて体操す赤い シャツまとうこの若やぎよ 坪井きよ子 盲の吾が封梨の終へて今油しみ たる硬貨を数ふ 寺門 孝子 ●一うしや は血 畑中の高き鳩舎より夏空へ麹さわ やかに翔ぶ鳩のむれ 滑川 信子 雀等の騒々しき声に耐へかねて吾 は餌をやる耳ふさぎつゝ 萩谷登喜子 老い父の生き甲斐をらむ実家の庭 に色とりどりの花咲かせたヶ み 菊人形で見栄えがするのはや はり武将やお姫さま。それで、 NHKの大河ドラマの主人公が 各地の菊人形によく登場します。 今年はもちろん伊達政宗です。 ところで、あの見事を菊人形 はどのようにして作るのでしょ うか。毎年菊人形を展示してい る神社の例です。人形の顔、手 足は人形師がマネキン人形を作 るようを手法で作ります。体は ”菊師〝と呼ばれる技術者が作 ります。 竹ひごを、わらで巻いて親指 くらいの太さにし、それで、体 の線を作り、さらに桧の菜を全 身につけてふくらみを出します。 菊は土から堀り上げて、水にひ たした水ゴケで根を包み妻す。 根は体の中に納めるので、外部 からは見えません。 萄の花は一週間くらいしかも ちませんから、会期中に取りか えることにをります。この件糞 は夜にやることもありますが、 最近は「着せ替え中」と看板を 出して、観客の前でやると、■か えって親しまれ、書ばれるそう です。 ところで、昔は菊作りという と、ご隠居さんのイメージでし たが、最近の高令書は仕事と趣 味の両方に意欲をもっている方 が多いようです。十月は「高年 齢者雇用促進月間Lで、東京で 高年齢者雇用促進大会が開かれ るほか、各地でいろいろな行事 が計画されています。活力ある 社会を維持するために、国民み んをが二最齢者の仕事に理解を もちたいものです。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です