広報じょうほく No.300 1987(昭和62)年 9月
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世界保健機関(WHO)が:日本はスイスをしのいで世界一の長寿国になったと発表して三年が経ちますが、今年も、日本人の平均寿命は確実に延びています。その平均寿命ですが、その年の人口動態統計と、毎年十月一日現在の人口推計を基に、同じ年の死亡状況が変わらないと仮定して、各年令層の人が平均してあと何年生きられるか(平均余命)を計算した表を「簡易生命表」といいます。このうち零歳児の平均今盃叩を「平均寿命」と表題しています。厚生省が七月に発表した「六十一年簡易生命表」によると、日本人の平均寿命は男七十五・二三歳女八十・九三歳。男が七十五歳を超えたのは初めてで、男女そろって世界最高水準の長寿国となりました。日本人の平均寿命は、昭和十年当時は男四十六・九二歳、女四十九・六三歳でしたが、戦後の二十二年に男五十・○六歳、女五十三・九六歳と五十歳を超え、その後もほぼ毎年のように平均寿命の上昇が続いています。近年の寿命の延びは、中高年令層の死亡率が下がっているのが主篭畑ボランティアでいきいき人生な原因で一平均ゞ寿命陰まだまだ延びるだろうと予測されています。こうした「人生八十年時代」を迎えたいま、これからのボランティア活動の担い手はお年よりである、といわれています。なぜなら、長年培ってきた豊かな知識と経験をボランティア活動に生かすことは、社会的に大きなプラスとなるばかりでなく、お年より自身の生きがいの創出につながると考えられているからです。人生八十年時代のボランティア活動とは、老後とは、生きがいとはl改鐘て考えてみたいものです雪今号で峰世代間の交流で地域の輪を広げている方からの談話をご紹介しましょう。○お年よりの知恵を子どもたちに私たちの地域では、老人クラブ、子ども会、町会が折にふれて活動をともにするようにしています。多摩川の清掃奉仕活動、親子三代歩け歩け大会、秋の大運動会などです。老人クラブも子ども会も町会も、みんな同じ地域を基盤にしているわけですから、行事や会合は一緒にすすめることが望ましいし、そのほうが自然なんじゃないかと思っています。ところで近ごろは、小刀の使い方を知らない子供が増えているといわれますよね。私たちの間でも年よりの経験を若い世代に伝えていこうという気運が高まりました。そこで、幼いころ遊んだ水鉄砲、竹馬、竹とんぼ、お手玉といったおもちゃの作り方を子供たちに教える「伝承運動」を二年前から始めたんです。もちろん、町会の四十代、五十代の方々にも手伝ってもらいました。先日も町会の方が私の所に見え、町で会った子供からいきなりこんな話をされたといって、たいへん今年の最高齢者は加倉井さん九月十五日は「敬老の日」・そ年よりの方々をご紹介します。して、九月二十一日までの七日間〈敬称略〉は「敬老の日・老人福祉週間」で氏名年令世帯主白吏碧す。常北町においても、人生八十加倉井さを”菊雄新明二年時代を迎えた今日、各種の老人柳橋健蛎保田町三の一福祉対策が講ぜられていますが、園部みつ〃貢上入野南さらにすすんだ老人対策が検討さ高野はる〃利夫宿束れています。小林きみ弘哲郎仲野田今年の敬老会は、昨年と同様に樫村すゑ兜進東町町トレーニングセンターを会場と柳橋きよ〃弘田町二のニして、町内の七十歳以上のお年よ桧山ふゆ〃弘栄町三り一○九八名をご招待し、町内各寺門とき〃政一吹上四階各層の方々のご協力のもと、心飯村元之介〃毅中坪あたたまる催しが行われました。大森とみ〃山崎洋一関根三では最後に、八十八叢以上のお加藤とよ〃三郎本郷感激していました。「おじさん、この前は竹馬つくってくれてありがとう。でも、あれ壊れちゃったんだ。だからまたつくってね…………」私はその話を聞いて、これこそ地域の輪だと思いました。こういった会話は、日ごろから世代間の交流がなければ、生まれないものなんですよね。また、この地域の輪をさらに広げていくには、老人クラブ、子ども会、町会のそれぞれの役員の方が力を合わせていくことが大事だと痛感しました。町の長寿者のまた最近一ではそケ・…・●烏●.ホ…鬼をしたり、民謡や俳句の会に参加する老人が増えています。しかしその一方で、孤独で何もできず、生きがいを見出せずにいる人も少なくありません。私は、一人でも多くのお年よりに地域活動に参加してもらえるようにすることが、これからの老人クラブの重要な役割だと考えています。その上で子ども会や町会の活動と連携していけば、効果はより大きくなるし、内容も充実していくことでしょうね。||ザテ」紹介21広報じようぼく-410-

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