広報じょうほく No.286 1986(昭和61)年 8月
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云口風に備える正しい情報をより早く怖いものの代名詞といえば「地震・雷・火事・おやじ」と昔から相場は決まっています。では、なぜ台風はこの中に入っていないのでしょうか。台風が、地震や雷といちばん違うところは、他の災害が突発的に発生するのに対し、台風は規模や進路などを、ある程度予測できることではないでしょうか。言い換えれば、正しい情報をより早く知り、備えができれば、台風の被害は最少限にくい止められる、といえるのです。ところで、台風の進路予報図の表示方法が、今年の六月から新しく変わりました。いざ、台風が近づいてからあわてふためいたりし豊かな水に恵まれ、四季の変化の美しい日本。しかしその一方で、台風の通り道に当たり、地震が多いという〃泣き所〃を拘えていることも忘れてはなりません。九月一日は「防災の日」・八月三十日から九月五日までは「防災週間」です。この機会に、台風と地震に対する日ごろの備えを、もう一度見直してみてはいかがでしょうか。特集・災害に備えるないよう」前も(-て正しい見方を覚えておきたいものです。防災の第一歩は、日ごろの備えと正しい情報の入手にあることをお忘れなく0今までの進路予報の表示方法(図A)は、十二時間後、または二十四時間後に台風の中心がくると予想される地域を「予報円」として、破線で表わしていました。この表示方法の欠点は、予報円が暴風の吹く範囲と勘違いされやすいことでした。つまり、破線の外側なら安全Iという錯覚を起こしやすかったといえます。新しい表示方法(図B)は、これまでの予報円の表示のほかに、暴風域と暴風警戒域を実線で付け暴風警戒域に注目しよう加えたものです。暴風域とは、平均風速毎秒二十五メートル以上の暴風が実際に吹いている範囲。暴風警報域とは、予想時刻に暴風域になる恐れのある範囲です。台風の中心や暴風域が、予報円、暴風また、暴風域の外側には.風速十五メートル以上の強い風が吹く「強風域」が必ずあります。暴風警戒域の外側だからといって、決して気を緩めることのないよう注意してください。○自分勝手な判断が被害をより大きくするところで、これまでの表示方法では、予報円の中心に×印が付けられていました。台風の中心が×印に来る可能性が一番高いことを表わしたものです。しかし、この×印があると、台風の中心が必ずこの位置に来るものと誤解されやすいため、新しい表示方法では省略されました。台風の進路や勢力は、まるで生き物のように変化します。朝の予毎壷に詞寺化,拝辱勾v[胆l制し9.1#『ノ〆冒ダ笛売柵脚詞当‐0肝牝リノ』Jfkに六○パーセントとなっています。報では上陸しないとの見通しも妻午後になってから急に進路を変えて上陸lということも無きにしもあらずです。ですから、台風情報を一度だけ聞いて、自分で勝手に判断を下すのは大変危険です。被害を大きくしないためには、次々に出される予報を注意深く聞いて、その都度判断するようにしたいものです。6’広報じようぼく-240-一一B
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