広報じょうほく No.258 1984(昭和59)年 6月
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最近↑再〆ビ雌〃テ・…ショ、.こという言葉をよく聞くようになったと思います。「回復」とか「復帰」という意味の言葉ですが、これが医学用語として使われ始めたのは、ごく最近のことです。新しい医療の分野なのですが、「神経」・「筋肉」・「骨格」に問題が生じたとき、リハビリテーションの治療は欠くことのできないものになりました。リハビーテーションの療法を大きく分けると、炎症を取り去り、痛みを無くするための「消炎・螺I遜導レポートーリハビリテーション(1)r~可《…城北病院リハビーテーシ言一ン主任神長一郎浦のための理学療法」と、いわゆる脳卒中や脊椎損傷によって運動不全になった身体の運動機能を回復する「運動療法」の二つに大別されます。、「消炎・鎮痛のための理学頴法この療法のなかには、「温熱療法」・「寒冷療法」・「水治療法」.「光線療法」・「電気刺激療法」。「牽引療法」・『誠治療」・「マッサージ」などがあって、これらのいくつかが組み合わされて始めて適切な治療が行われます。最近では、使用する機器も多くなり爺治療の範囲も広くなりました。しかし、何れの場合でも、先づどのような治療をするか、治療の選択のために、適切な臨床検査やレントゲン検査などによって診断をして、療法が決定されねばなりません。例えば、痛みのある個所が、必らずしも病気の原因となっている部位とは限りません。肩の痛みが一頚椎(首の骨)の疾患による場合であれば、いくら肩関節に治療を加えても、肩の関節浦は治りません。また、〃手のしびれ“が頚椎の故障が原因であったり、〃下肢のしびれ・痛み“が腰椎(腰の骨)の故障が原因であったりします。交通事故で一番多いのは、追突などで起こす「鞭打ち症」ですが、これは頚椎の捻挫ばかりではなく、上半身全部を打って、筋肉を痛めることもあります。そのためには、頚椎の治療だけでなく、背部から腰部にかけての治療も必要になります。眼に見えない神経をおかされて痛みの現われた『神経系統」の疾患は、糖密な検査結果にもとづいた診断によって、一般の治療(手術・注射・内服・軟骨処置など)と併行して、根気強くリハビリテーション治療を続けなければなりません。これを中途半端で止めてしまうと後遺症がいつまでも残って、一生苦しまなければなりません。近代的農業の発達していなかった頃、過酷な労働を強いられていた農村地帯の方には、相当早い年令から腰椎が変形してへ腰の痛み、下肢の痛みやしびれが始まり、また、肩関節・膝関節に炎症を起こしていました。それが大した治療の方法も無かった頃ですから、我慢して、無理をしながら働き、持病になってしまったのです。その当時から、現在のようなリハビリテーション治療が行われていれば、慢性化は十分に予防できたはずです。最近では、腰痛症・五十屑・膝関節痛などは、リハビリテーション治療をうけながら、腰痛体操や家庭でできる簡単な療法の指導を一うけて、再発を防ぐことができるようになりました。リハビリテーションの治療をうける時には、十分な検査をして、適格な診断をうけ、リハビリテーションの中で、どのような治療が一番よいかをよく見きわめて、早い時期に、間違いのない治療をうけるようにして下さい。(次号につづく)今常北町科学万博を成功させる会広報じようほく-882-

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