広報じょうほく No.242 1983(昭和58)年 4月
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年・々子供の交通事故か減三・』きているのは、明るい話題です。一九七八年に道路交通法の改正もあったためか、幼稚園児の交通事故はあきらかに少なくなっています。交通安全白書の統計によると一九七九年の六歳以下の幼児の死亡事故は六九七人、昨年よりも一○三人も減っています。しかし、子供の交通事故防止F1灘▲ルールとマナーを守って事故防止零毎月数十人といういたましい幼児の犠牲は依然として続いています。ここでもう一度子供の犠牲とそれに基づいた行動を再認識し、子供の交通事故ゼロをめざす工夫と努力をしなければなりません。①子供の特性を知っておこう山子供は、一つのことに注意が向くと、まわりのことは目に入らない。だから、道路をへだてて子供を呼ぶなどというのは危険このうえもありません。②ものごとの理解は単純で、自分中心。たとえば、黄色の小旗をあげれば車はかならず止まるものと考えています。③そのときそのときの気分によって、行動が変わる。家の中から外へ出ると、急に走りまわったり、はしゃいだりするものです。・㈱言葉の真意を理解できないだから「あぶないから気をつけてね」といっても「ウン」というだけ。なにがあぶなくて、どんなことに気をつければよいかはわかっていません。具体的に行動を教』えス》こし↑。‐⑧おとなのまねをする。おとなにたよる。信号を無視しておとなが歩けば子供も従います。子供自身の判断能力はまだありません。⑥応用的な動作が出来ない。だから、いつも通ったり遊んだりしているところではちゃんとできていることも、場所や環境が変わると役に立たなくなります。m物かげで遊ぶくせがある。危険ということの観念や感覚がありません。車の下や車輪のかげで遊びます。②指導は、年齢を考えて伽四歳児親のいうことも理解できるようになり、ものごとへの関心も発達してきます。わかりやすい言葉で「安全な歩き方」(右側通行、歩道、曲り角など)、「信号の見方や意味」「横断の仕方」(右を見、左を見、さらに右を見るなど)「安全な遊び場所」(道路では遊ばないなど)「自転車の乗り方」(きまった場所で)などを教え込む時期です。②五歳児ものごとを判断することのできる時期にさしかかります。良い、悪いの区別ができますので、交通安全についてさらに具体的に教え、正しい行動をとったときは、それをほめてやります。「踏切の渡り{ど「天候の悪いときの安全」などを指導してください。③わが子の性格を知ること事故を起しやすい性格があるといわれています。◎おちつきのない子(注意散慢)◎他人まかせの子(依存的傾向〜過保護になっていて自分の判断がない)◎涙もろく、また怒りっぽい子(情緒不安定)◎そそっかしい子(衝動性がはげしい)こういう性格の子は、統計的な一数字の『一へかり雲も事故に合うことが多いようです。性格は、それを正すことができないものではありません。たとえば、そそうかしい子などは、なにか用事を言いつけて、それにとりか蚤る前に立ち止まらせるとか、静かに用件を復唱させるなど、訓練としつけをしっかりすることが大切です。④おとなが手本となること子供は、おとなのまねをして成長していくものです。とくに母親は、いつも子供といっしょです。子供づれで外へ出たとき、通行人のことなどおかまいなしに道のまんなかでおしゃべりに夢中になっていたり、めんどうくさがって横断歩道を渡らなかったりするのは、よくありません。そういう親の行為を子供はよく見ているものです。⑤抱導は、具体的に繰り返して四、五歳児に向って「あぶないですよ」とか「気をつけなさいシ」というような言葉はたいして効果がありません。「なにが、どうあぶないのか」「なにに、どのように気をつけるのか」子供にはわかりません。こういう言葉だけの指導は、不必要な恐怖心をうえつけたり、落ちつきを失わせたりするだけのことが多いのです。その場に応じて、具体的に手をとって教えることが大切です。や零や一81広報じようぼく-700-
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