広報じょうほく No.240 1983(昭和58)年 2月
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人は自分一人だけで生きているのではなく、多くの隣人の助け合いによって生きています。その中で、眼の不自由な人たちは、私たちの想像もつかない「絶望」と『忍耐」の中で戦っていることを思うとき、隣人として手を指しのべるのは当然のことではないかと思います。盲・聾・唖の三重苦と戦ったヘレン・ケラー女史は「あなたのランプの灯をもう少し高くかかげてください/見えない人々の行く手を照らすために/,」の言葉で広く人々に訴えました。これを契機どしてライオンズクラブでは、その理念を大きな柱として奉仕活動が続けられ、今日の発展を期するところとなりました。このたび、私たちライオンズクラブでは、これらの眼の不自由な人たちに光りを与え、隣人の苦しみを分つことができればという願いをこめ、県衛生行政機関並びに関係医療機関のご協力のもとに、まず、財団設立基金一○○○万円を寄贈し、このたび、日ごろの宿願である「茨城県アイバンク」を設立いたしました。しかし、この事業は、より多くの人々の力無くアイバンク運動にご協力をr一吋してはとうてvその灯をと申し続けることはできるものではありません。何とぞ、皆様の絶大なご協力をお願い申しあげます。これらの不遇な人たちへ愛の光を与えるためには、啓蒙運動、献眼登録、角膜移植適応者の調査、角膜移植斡旋業務等を強力に推進しなければなりません。そのために、私ども茨城県内のライオンズクラブでは、このアイバンクの運営を財団基金の利子で継続運営ができるよう、当面の必要基金目標額を五○○○万円とし、すでに全メンバーを動員して、目標達成に努力しておりますが、このアイバンクを、より充実強化させるためには、広く県下の皆さまの善意に訴え、心暖かい強力なご支援をいただかなくては、その目的を達成することはできません。どうかこの崇高な人類愛にもとづく奉仕活動に深いご理解とご賛同を心からお願い申しあげ、この善意の輪が私たちの地域茨城県下に大きく拡がって、全県的アイバンク連動として発展し、県の福祉に寄与することを念願するものです。城北ライオンズクラブといたしましては次に掲峠る事項を重点目標として強力に運動を展開してまいりますので、皆さま方の絶大なるご協力をお願いいたします。①アイバンクについての啓蒙とPR②会員一人あたり一万円以上の募金活動③会員一人あたり二名以上の献眼登録者の確保④地域の視覚障害者のうち、日赤の検査を受け、移植適応者を探し、台帳に登録するとともに日赤に連絡する。⑤献眼発生時の献血登録者宅、基幹病院、アイバンククラブ関係者への連絡と医師の介添⑥献眼者への弔意、感謝状の伝達なお、詳細な点については、各ライオンズクラブ会員、または、次にお問い合わせください。、城北L・C会長内藤哲夫電三○四五峰参本紙一月号で「あいさつ人間になれ」という鈴木健二氏の文を読み、我が家の日常をいろいろと思い出してみた。我が家は、夫婦に息子二人の典形的な核家族。「おはよう」のあいさつは、夫婦の間、親子の間でごく自然に言い合っている。男も女も、上も下もない。相手を先に見かけた方が「おはよう」である。夜休む前も、お互いに「お休みなさどを忘れることはない。何か物事を頼むときは「ちょっと悪いけれど……」と言葉を添える。どんな些細なことでも、自分のためにしてもらった行動に対しては「ありがとう」を言っている。私ども夫婦を見て「随分他人行儀」と感じる人もいるようだが、ごく自然にこうなっているのである。ここまではいいのだが。ところがなのである。Iわたしの一言II巷の話題I一あrさつ人間」に思う結婚生活二差一汀》近ごろの我々の夫婦げんかはし烈を極める。宵越しの延長戦なんていうのも珍らしくはない。古女房のハートは今や苔むして、「ごめんなさどなんていう愛らしい言葉は、ちょっとやそっとでは口に出てこない。・一方、亭主殿といえば年ごとに因業親じの頑固者に。己れが悪いと承知しながらも、絶対「悪かった」とは言わない。かくして夫婦げんかはエスカレートするのである。「ごめんなさい」の一言が言えないために、お互いに貧しい気持ちで過ごした日々の、何んと多かったことか。私ども夫婦にとって「ごめんなさどの一言は、一番むずかしくそして、一番大切な、一番幸福に近道の言葉のように思えるのである。γ一#塵報じようぼく6-668-

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