広報じょうほく No.236 1982(昭和57)年 11月
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私たちの社会は1-〆1房なふ間の集まりであり、人はみなお互いに助け合って生きています。子供が手紙を出そうとして、ポストの前にいますが、背が低いのでポストの受け口まで手が届きません。そんなとき、大人がそばにいれば、ごく自然に手を貸して手紙が入れられるようにしてあげるでしょう。これと同じように、障害者の場合も自然な態度で接しましょう。障害者とあまり接したことのない人のなかには、障害者に対して、一般の人とは全く違っているという偏見や誤解を待ち、同情や哀れみの気持ちで接する人が少なくありません。私たちの社会には、背の高い人や低い人、速く走ることのできる人やできない人などがいます。これと同じように、障害を持っているということは、身長や運動能力の遠い、個人差の一つなのです。ですから、手助けするときも障害者だからでなく、困っているから率働けをlこれが臓害書に対するエチケットの基本です。障害者が困っているのを見かけたら、その人が何をしてほしいのかをよく聞き、必要なときは快くお手伝いしましょう。一障害を持つ人へのエチケット三三イ三由考尭罷慧言:一で悪あいさつをするときは、目の見える人のほうが先に声をかけてください。次に握手をしてください。手を握ることによって、相手はあなたの身長その他もろもろを察知して親近感を持ちます。目の不自由な人のなかには、全盲と弱視の人がいて、お手伝いの必要性はそれぞれ迷います。何が必要かを卒直に聞くことが大切です。街中で方角を教えてあげるときは、右、左、前、後ろとか、何歩何メートルの所と正確に一言ってください。案内するときは、白い杖の反対側に立って腕を貸し、目の不自由な人の半歩前を歩きます。白い杖は、目の不自由な人の目ですから、杖を持つ手をつかんだり、引いたり、押したりすることは厳禁です。階段やエレベーターでは、上がるか下るかをはっきり説明することが大切です。お茶や食事のときは、最初並べられた食器などの位置と食器の中に何が入っているかを小声ではっきり説明してください。.向きにします一唖足の悪い人には、松葉杖の人、義足の人など、いろいろの状態の人がいます。乗り物などで、足の不自由な人を見かけたらシルバーシートでなくても席を譲りましょう。雨の日は松葉杖の人が一番困る日です。傘はさせないし、足元は物の位置を今かりやすくするには、時計の針の位置で言うとよいでしょう。手足の不自由な人に対しては街中で車いすの人が困っていたら、まず、声をかけましょう。一人で手伝うのが無理だったら通りがかりの人に協力を求めます。階段で車いすの上り下りを手伝うには、二、三人がかりで、呼吸を合わせて静かに持ち上げます。車いすの人が落ちないよう、上るときは前向き、下るときは後ろ滑る危険があります。隣りに松葉杖の人がいたら、傘を差し出すなどして守ってあげましょう。街中で松葉杖の人が困るのが、階段や段差です。腕を貸せば上れる人、それではかえって上れない人などいろいろです。どうしたらよいか、よく聞いてお手伝いしてください。手足の不自由な人を街で見かけても、すぐ手を貸す必要はありません。困っているときや、援助を求められたときに、はじめて手を貸してあげてください。手足の不自由な人たちは、人に迷惑をかけるのをとても心苦しく思うのです。それだけにこまやかな心遣いが必要です。耳の不自由な人に対しては耳の不自由な人といっても、全く聞こえない人、難聴の人などさまざまです。事故や病気で耳が聞こえなくなった人は話せますが、生まれつきの障害の人は言葉が不自由です。意外と知られていないことですが、耳の不自由な人には話好きな人が多いのです。あなたのほうに話す意志さえあれば、方法はいろいろあります。まず、心を開いて話しかけてください。耳の不自由な人との会話の方法には次のようなものがあります。〈口語法〉r~可h口の動きを読みとる方法ですご話すときは、相手の正面に立ち、口をやや大きく開き、はっきり、ゆっくりという点に注意してください。また、ゼスチャーを交えたりするとよく分かりやすくなります。〈手鱈法〉手まね身振りでの会話法です。最近、あちこちで手話講習会が開かれていますので、機会を見つけて手話を学んでみたいものです。〈筆記法〉手のひらや紙に文字を書いて読み合う方法です。多少時間がかかりますが、正確です。耳の不自由な人が一番困っているのは次のようなことです。○道路を歩くとき、背後からの音が聞こえない。○病気のとき、病院の窓口などで立ち往生する。○急用のとき、電話が使えない。などです。気を付けてあげましょ追うノ。‐広報じようほく-621-
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