広報じょうほく No.232 1982(昭和57)年 7月
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今や少年非行階戦後第三のしかも最大のピークを迎えています。たとえば、昨年一年間に殺人・暴行・詐欺・窃盗などの罪を犯した主要刑法犯少年は、二十四万二千七百二十九人を数え、これまでの最高だった昭和三十九年の十九万五千二百六十九人をはるかに上回っています。つまり、一日当たり六百六十五人もの少年が主要刑法犯で検挙されているのです。また、最近の少年非行の特徴として、低年令層の少年による非行の増加や非行が、ごく普通の家庭の少年にまで広がってきていることも見過ごせません。毎年七月は一社会を明るくする運動月間」です。申すまでもなく、これは法務省の主唱によって行われるもので、旬γ……蕊犯罪者の狸%を占める;I》写噌雪戦後最悪を記録嘗……賢……………曽二…………風…農;………地域ぐるみで非行防止を一宅月は一社会を明るくする連動月間」です。これら次代を担う少年たちを非行から守り、更生の手助けをすることは、家庭・学校・職場はもとより、地域住民一人ひとりが協力し、取り組んでいかなければならない大切な問題です。こうしたことから、今年の運動の重点目標は「地域活動の推進による少年の非行防止と更生の援助」に置かれました。私たち皆で力を合わせ、犯罪のない明るい社会をつくりましょう。今月は、この運動月間にちなんで二人の方から特別寄稿をいただきましたのでご紹介します。今年で三・一・.二回目を迎えました“その目的とするところは、この社会から、犯罪や非行をなくして、誰れもが住みよい明るい社会をつF~団くることにあり.ま・す』)今年の標語は「防ごう非行.助けよう立ち直り」です。犯罪や非行のない、明るい社会を創ることは、誰れもが願うとこ書非行は↑反対に上昇の一途をたどっていることは誠に残念です。中でも、女子の非行が目立って増加してきました。非行少年といえば、今までは親のない子、貧しい家庭の子に限られていましたが、最近では、両親とも健在で、比較的に生活も安定した家庭に多く見られるようになりました。そして、このような家庭に育った少年による非行が八十パーセントという、驚くべき高率を示しているのです。更に、犯罪非行の内容も、家庭内や学校内での暴力が非常に多くなったことも、最近における大きな特徴の一つといえます。親に、そして先生に暴力をふるろですがこのためには、犯罪者や非行者を刑に服させるだけではなく、犯罪や非行を起こさせない社会環境をつくることが何よりも大切であり、犯罪者や非行者の更生を助ける気運をつくることが絶アーヌ対に必要なのです寺これがすなわち、社会を明るくする運動の目的なのです。幸いなことに、犯罪者や非行者は、全国的には最近足ぷみの状態にありますが、この中で、二十才未満、ことに十五・六才の少年のうということば全く常識では考えられないことですが、これが毎日のように発生しているのです。誠に寒心にたえません。では、このような青少年はどのようにしたらいいのでしょうか。以前は、苛酷な刑罪によって、その防止策としましたが、現在では、このような青少年に対しては、逆に、温かい手をさしのべて、犯罪非行の防止を図り、併せて、再犯の防止策としているのです。これは、法務省の指示によって、保護司をはじめ更生保護婦人会やBBS等の人たちによって、常時活動を続けているのですが、全国で五二、五○○人という法で定められた保護司の人数では、とても達成できません。そこで、国民全体が一丸となって、各人が、その地位と能力に応じて、この目的達成に協力しなければならないと、法によって義務づけられているのです。決して他人ごとではありません。皆さん方には、法務省のこの趣旨を十分ご理解いただき、犯罪非行の未然防止と犯罪者の更生に、心からのご協力をお願いする次第です。一広報じようほく4-566-

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