広報じょうほく No.222 1981(昭和56)年 10月
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一人の幸福は健康にあり」とは↑よく聞く言葉である。健康は空気のようなもので、健康をそこねて、はじめてそのありがたさを知る。特に老人の場合、一層その感を深くする。人はみな年をとってゆぐ、それは例外のない蛎実である。年を重ねることは、体が衰え、あちこち故障が出てくること、老化は病をよび、醜を招く。老人の願いは健やかに老いたい、美しく老いたいと考えていることだ。そのために、老人だれもが毎日の健康管理に留昭和九十年には、日本の人口の十八パーセントが六十五歳以上のお年よりで占められると予測される今日、お年よりの生きがい対策とあいまって、その健康づくりは社会全体の課題でもあり、また、国民健康保険にとっても大きな課題のひとつといえます。そこで、今月から何回かに分けて、お年よりの健康づくりについて、いろいろな団体や個人からお話しを伺い、みんなで考えてゆくことにしました。最初は、石塚新町の新楽会の健康づくりのもようかg」紹介します。老人クラブの健康づくりr~、老後の幸福のために意している一健康づくりは、自分の身体は自分で管理することにあり、自分の健康は自分で維持することであり、自分の体力は自分で増進させることである。あくまでも個人的なもので、一人のみこみの睡康づくりは誤りが多・いことがある。老人クラブという集団の中で、正しい健康法を学び、個々に合った健康づくりをしてゆくことこそ重要であると考える。老人クラブの活動は「健康の増進」「教養の向上」「レクリェー萩谷重直シ三ン活動」|地域社会との交流」と四本の柱をたて、総合的かつ有機的に実践することが望まれているが、「健康づくり」の施策がその大半をしめている。わが新楽会老人クラブも例外ではない。各種の行事を通して、健康づくりを重点目標に活動している。会員五十四名、平均年令七十五歳、健康状況は毎月の検査の結果から、血圧も尿検査も今のところ異常を認めないが、この半年間でなんの薬も使用しない、医者にもお世話にならない会員は全体の三パーセント、残った九十七パーセン・一:の会員は何人らかの故陣をもっている現状である。健康づくりの重要性を痛感する。老人会の健康づぐりは、各クラブとも大同小異であるが、要は会員各自がどう理解し、常に実践しているかが問題である。習慣づぐまでの努力を必要とする。では、新楽会の健康づくりの一端を記しご参考に供したい。①身体を動かす施策・老人体操の実施・輪投げ・クロッケー・山あそび一▲クロッケーや体操で楽しむ会員のみなさん春の山菜狩り秋のキノコ狩りと会食②健康づくりの正しい知識を学ぶ施策・各種の検査と保健講話・健康雑誌の回覧・随康づくり映画会・老人食のすすめ・健康づくり体操の発表と実践③健康づくりの座右銘健康づくりは、身心共に健康でなければ其の健康とはいえない。これらは、各種の研修会宝謹製裏話し合い等で各自知識としては理解はしているが、実践が伴わないのが現状である。そこで我が新楽会では、次の健康十訓を定めて、各家庭の茶の間に貼って、毎日の健康づくりの反省の資料とし、家族ともども実践していくよう座右の銘としている。◎健康十訓一、少塩多燕一、少肉多菜一、少食多噛一、少糖多菜はん一、少衣多浴一、少煩多眠一、少車多歩一、少言多行一、少努多笑一、少欲多施今日の次に明日がある。明日の備えは今日せねばならない。明日も立派に生きるため、今日を大切に生きたい。老人の明日は短かい。短かい人生を楽しく生きるためにも、健康づくりに留意して、毎日の生活のリズムをくずさないようにしたいものである。‐3広報じようぼく-437-

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