広報じょうほく No.217 1981(昭和56)年 5月
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一空一芸}かんへ《勢至ご・“::…とこ房て気軽にポイと捨てる人たちは、ど◆●んな〃理由〃からでしょうか。環境庁が行った、環境モニターによるアンケート調査を見ますと「近くにゴミ箱がなかったから」が最も多く、約四割を占めています。以下、主な理由は次の通りです。自動車に乗っていて始末に困ったから一五%ゴミ箱のある所や家にまで持って行くのが面倒だったから一二%ゴミ箱などがいっぱいだったから税金。を食べる〃ポイ捨て空きかん〃F~口九%みんなが捨てていたから八%などとなっています。このほか「人目につかないと思ったから(四%)」などという理由もあります。これらの調査結果を見ますと、どうやら〃ポイ捨て勿の本当の理由は「ちょっとした気の綬み」とはいえないでしょうか。よく考えれば、その是非はだれにでもよくわかることです。その「気の緩み」が、結果的に市町村や地元の人たちに回収作業という〃ツケ〃をまわすことにな問われる私たちの職公徳心悪るので・す。》市町村の場合は、税金という私たちの『会費」が使われるのはいうまでもありません。投げ捨てられた空きかんが、回り回って私たちの納める税金を食べているlという〃悪循環〃に陥らないためにも、お互い気をつけたいものです。r詞空きかんか転か(一ていたりという光景には、まずお目にかかったことがありません。わたしたち日本人は、チョンマゲ時代から「礼」を重んじ、〃他人に迷惑をかけない〃という社会生活の基本的なルールを大切にしてきました。ところが、明治以後、どんどん西洋の文明が入ってきて、物は豊富に、暮らしは便利になる道路や公園などに投げ捨てられた空きかんを見ていると、いまや日本人の公徳心も地に墜ちたものだと、暗たんたる気持ちになりますね。仕事の関係で外国によく行きますが、また何度か住んだこともあるのですが、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、みんなきれいですよ。路上にゴミ袋が落ちていたり、飲料水の順〃ではないとVうことですね“飲んだあと空きかん弁始末する、そこまでして初めて自動販売機を使いこなしたといえるのです。買った人が自ら動いて空きかんを処理するlだから自鋤販売機なんだ、などという冗談の一つもいいたくなりますね。公徳心l社会生活の基本的ルールについては、とりわけ子供の時からのしつけが大切だと半面、文明に伴うマナーを身につけるゆとりを持たなかった。公徳心をおろそかにすることになってしまったんですね。〃空きかん公害“も、その例にもれません。自動販売機という、すごく便利なものを手に入れたのはいいのですが、・その使い方を知らない11先ほどの話でいえば、お金を入れて買うことだけが〃文空きかん散乱共同生活のルールを無視一随筆家戸塚文子思います。アメリカでの経験ですが、・家族ドライブでは、まだヨチヨチ歩きの子供が、ジュースの空きかんを自分で、後部座席に備えつけたクズカゴに入れるんですよね。アメリカは個人主義の行きわたった国ですが、共同生活のルールを守ってこそ個人の場があるという考え方が徹底しています。道路や野山は皆のもの、それを利用し、また楽しむには一定のルール-1途〈同生活の約束ごと11を守らなければならないということが基本になっているんです。このあたりを、わたしたちも見習わなくちゃいけないと思います。また、少々おせっかいだと思われても、お互いに声をかけ合い、注意し合う勇気を持ちたいものです。わたしたちが共に生きていく以上、一定のルールを守るのは当然なんですから。この美しい自然と街を守るために、そして共同生活のルールを改めて考える上からも〃空きかん公害“は、わたしたち日本人に大きな問題を投げかけていると思います。(談)a『7:広報じょ馴きく魔_、好患i。&’,黙‘鍔“j“・..。露獄綬噌患。亨::ふ‘,:、鳶鳥罫寅-曇r'1,,"1師.昌専一__二一-371-
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