広報じょうほく No.205 1980(昭和55)年 6月
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毎年一六月を迎えると子供の水の事故が増えはじめ、夏休みを含む六〜八月の三ヶ月間は、一年のうちでも水による犠牲者が最も多い時期です。昨年の例を見てみましょう。六月から八月中に、海や川、池、あるいは用水堀などで亡くなったり行方不明になった子供(中学生以下)は、全国で五百十人を数えています。同じ時期に交通事故で亡くなった子供二百七十六人に比べますとほぼ二倍の犠牲者が出ているのでず。年齢別に見てみますと、五百十『~1交通事故のほぼ二倍子供の水の犠牲者六〜八月はとくにご注意を人の犠牲者の半数三一百五:一:五人が就学前の幼児です。このうち八割近い二百三人が用水堀や海、川、池などに「転落して」亡くなっています。小学生の場合は、百九十七人のうち、水泳中や魚をとって遊んでいる間に「深みにはまって」しまったケースが最も多く、八十一人次いで、通行中や水遊び中の「転落」が四十七人となっています。中学生では、五十八人のうち約半数が水泳中に「深みにはまったノリ波にさらわれて」亡くなっています。このような水の事故の約七割がF~可水辺のあそびは危険がいっぱし〃保護者(同伴者)がそばにいない〃ます。ときに起きています。〃特に近年、この時期はとくに水遊びをする〃に伴い、都奉ことが多いので、ふだんから子供〃て宅地不足ぷの遊び場を知っておき、危険な場〃は家を建てヱ所には子供たちだけで行かせない〃ながけの近/ようにするなど、保護者の配慮が〃地を開発し丑必要です。〃人びとが住上そのほか、子供を水の事故から〃特にがけ崩必守るため、とくに次のような点に〃る危険な箇詫注意しましょう。〃きています。▽家の近くに、ため池や用水堀な”がけ崩れ畔どが、危険な状態のまま放置され〃雨、集中豪吾ているときは、警察に連絡するか、〃雪解け等水産所有者や管理者に伝えて、サクや〃が多いので《ブタなどをしてもらいましょう。〃▼とくに雨が降った後などは、川〃や用水堀の水位が上がっており危〃険です。子供を近づけないよう注〃垂忌Oし幸一’しよ』フ。〃▼水辺にいるときは、子供から目〃をはなさないようにしましょう。〃▼子供だけで危険な水辺で遊んで〃いるのを見かけたときは、ひと声〃かけて注意し、もっと安全な場所〃で遊ぶようしむけることが大切で〃す。〃いつの世にも、子供は国の宝、〃雨期民族の宝といわれています。〃ちょっとした不注意から起きる〃がけ最悪の事態に備えて、私たち大人〃早期は、より真剣に、これらの問題に〃取り組み、悲惨な水の事故から子〃供たちを守るべく、最大限の努力〃を払いたいものです。〃特に近零人口の都市への集中に伴い、都市及びその周辺において宅地不足が生じた結果、かつては家を建てることのなかった危険ながけの近くに家を建てたり、山地を開発した宅地造成地に多くの人びとが住んだりして、土砂害、特にがけ崩れによる災害の発生する危険な箇所は、大巾に増加してきています。がけ崩れは、梅雨期のような長雨、集中豪雨、台風による降雨、雪解け等水が原因で発生することが多いのですが、強い地震によっ一ても発生します《》現在、国、都道府県及び市町村では、恐ろしいがけ崩れによる災害から人命を守るために、がけ崩れの危険のある箇所の指定、がけ崩れ防止工事の実施、危険な家屋の安全な場所への移転の奨励、避難体制の確立等、がけ崩れによる災害を防止するための対策を鋭意進めています。みなさんも、がけ崩れによる災害の恐ろしさを十分に知って、安全な住居と明るい生活を守るために、がけ崩れによる災害の防止に鎖極的にとり組んでください。一-219-

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